水のコラム
トイレの凍結防止法は?凍結の原因や症状について解説!
トイレの凍結は、寒冷地だけで起こる現象ではありません。
寒冷地でなくとも使用状況によってはトイレが凍結する恐れがあり、凍結予防をする必要があります。
しかし、トイレの凍結予防法を知らないという方もいるでしょう。
そこで今回は、トイレが凍結したら起こる不具合や凍結防止法、注意点などを解説いたします。
トイレの凍結防止法でお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
トイレが凍結する原因
自分の住んでいる地域は大丈夫だと油断していると、いつの間にかトイレが凍結していたというトラブルが起こるかもしれません。
トイレが凍結する原因は、以下のとおりです。
- ●環境
- ●排水管や給水管が凍る
- ●長期間放置
ここでは、トイレの凍結防止をしなければならない環境や凍結の原因について解説いたします。
トイレの凍結防止が必要な環境は?
氷点下4℃を下回ると、トイレの凍結防止対策を行わなければなりません。
氷点下2℃を下回った時点で凍結の注意が必要で、氷点下8℃で凍る可能性が高いといわれています。
しかし、氷点下4℃を下回らなければ安心できるわけではありません。
氷点下4℃を下回らなくとも、以下の条件に該当する場合は、トイレが凍結する可能性があります。
- ●風が強い
- ●水道管が外にむき出しになっている
- ●水道管に日が当たらない
- ●自宅の標高が高い
- ●自宅を長期間留守にする
- ●雪の日が続いたあと
たとえば、氷点下2℃でも風が強い日だと、トイレが凍結する可能性は十分にあるでしょう。
北海道や東北などの冬場の寒さが厳しい地域でトイレの凍結は起こりやすいものの、
条件によってはそれ以外の場所でもトイレの凍結が実際に起こっています。
排水管や給水管が凍る
気温が下がり排水管や給水管が凍ると、トイレも凍結してしまいます。
室内であっても、トイレは基本的にリビングから遠い位置にあることが多く、温かい空気が届かないためトイレの室内が冷え切っており、凍りやすい環境です。
排水管や給水管が凍り、トイレが凍結してしまった場合は、どちらが凍ってしまったかによって症状が異なります。
排水管が凍ってしまった場合は、トイレタンクから水が流れてくるものの、トイレの水を流せません。
一方、給水管が凍ってしまった場合は、排泄レバーやボタンを押しても、トイレタンクから便器に水が流れません。
長期間放置
トイレを長期間使用していなかった場合にも、トイレが凍結することがあります。
水の流れが止まってしまうため、凍結しやすくなるためです。
たとえば、長期の出張や旅行で家を留守にした場合や、別荘など生活の拠点ではない場合に起こる可能性が高いでしょう。
トイレが凍結したら起こる不具合
トイレが凍結すると、さまざまな不具合が起こります。
トイレが凍結したら起こる不具合は、以下のとおりです。
- ●トイレが使えない
- ●排水管や給水管の破損
- ●便器の破損
- ●ウォシュレットの破損
- ●トイレタンクの不具合
ここでは、トイレが凍結したときに起こる可能性のある不具合について解説いたします。
トイレが使えない
トイレが凍結すると、水が流れないため、トイレとしての機能が果たせなくなってしまいます。
また、トイレが使えないと、生活に支障をきたすため、一刻も早く対処しなければなりません。
しかし、凍結して使えないからといって、何度も排水レバーを回すなどして無理に使おうとするのは控えましょう。
排水管が凍っている場合は、トイレタンクから水が流れてきたとしても、便器内に水が入っていかないため、トイレの水が溢れてしまう恐れがあります。
排水管や給水管の破損
トイレが凍結すると、排水管や給水管が凍って水が流れなくなるだけでなく、破損してしまう恐れがあります。
これは排水管や給水管内で水が凍ると、氷は水よりも体積が大きいという理由で通常よりも圧力がかかり、排水管や給水管が膨張するためです。
膨張してしまった場合は排水管や給水管が圧力に耐えられず、破損してしまうかもしれません。
また、圧力がかかるのは、配管だけではありません。
配管のつなぎ目部分やパッキンなどにも圧力がかかります。
つなぎ目部分やパッキンが破損した場合、水が漏れて浸水したり、悪臭が充満したりするなどの二次災害が発生する危険性があるでしょう。
便器の破損
トイレが凍結した場合、凍結する箇所によっては便器が破損してしまうかもしれません。
トイレの排水トラップに溜まっている水が凍結してしまった場合は、排水管や給水管が膨張してしまうのと同じように、排水トラップ内で水が膨張してトイレ自体が破損してしまいます。
トイレ自体が破損してしまった場合は、トイレ自体を交換しなければなりません。
時間や手間がかかる上に、修理費用も高額になってしまうでしょう。
ウォシュレットの破損
トイレが凍結してしまうと、ウォシュレットの破損につながる恐れがあります。
凍結した場合、ウォシュレットの部品や接続部が壊れやすくなるのです。
ウォシュレットは配管などとは違って電化製品であるため、壊れやすく修理費用が高くなる傾向があります。
トイレタンクの不具合
トイレが凍結してしまうと、トイレタンクの不具合が生じる恐れがあります。
以下はトイレタンク内に取りつけられている部品です。
- ●ボールタップ
- ●オーバーフロー管
- ●フロートバルブ
トイレタンク内には、上記のようにプラスチック製やゴム製の部品が多く取り付けられているので、凍結してしまうと劣化してしまいます。
もし凍結により部品が劣化してしまった場合は、水漏れが起きたり、水が流れなくなってしまったりする恐れがあります。
劣化してしまった場合は、早急に部品を交換しなければなりません。
凍結防止には水抜きが効果的!
凍結を防止するには、水抜きが効果的です。
ここでは、凍結防止に水抜きが必要な理由、水抜きのやり方や注意点を解説いたします。
凍結防止には水抜きが必要
水抜きとは、トイレの内部に溜まっている水を抜く作業です。
トイレの内部にある水が凍結してしまうと、さまざまな不具合を引き起こすため、凍結する前に水を抜いておくのです。
トイレが凍結し、万が一破損してしまった場合には高額な修理費用が発生します。
そうならないためにも、トイレの凍結を予防するために定期的に水抜きを行っておくことが大切です。
水抜きのやり方
トイレに溜まっている水を抜く方法はマイナスドライバーがあれば可能なので、手軽に行えます。
トイレの水抜きのやり方は、以下のとおりです。
まずは、止水栓を閉めましょう。
壁または床からタンクにつながる給水管の付け根あたりに、止水栓が設置されています。
マイナスドライバーを使い、右回しで止水栓を閉めておきます。
タンクレストイレの場合は、トイレ本体の化粧カバーの中に止水栓が隠れている場合もあるため、ご注意ください。
もし止水栓が見つからない場合には、水道の元栓で水を止めます。
準備が整ったら、まずはトイレタンクの水を抜きましょう。
トイレで排泄物を流すときと同じようにレバーハンドルを引き、何度か水を流します。
水が流れてこなくなったら、トイレタンクの水が空になっている証拠です。
次にウォシュレットの水抜きも行いましょう。
ウォシュレットの水抜きは、ノズル掃除ボタンを押して内部の水を出します。
そのあと、操作パネル横にある水抜き栓にマイナスドライバーを挿し、左回りに回して水を抜きましょう。
勢い良く水が飛び出てくる可能性もあるため、新聞紙を敷いたり、雑巾を用意したりしておくのがおすすめです。
最後に、給水ホースを手で持ち上げて水平にし、ホース内の水も抜きましょう。
もし、水抜き後にトイレを通常通りに戻したい場合は、マイナスドライバーを使って止水栓を左回りに回して開ければ完了です。
ウォシュレットを元通りに戻すには、ノズルに紙コップをかぶせて洗浄ボタンを押しましょう。
水抜きした後は便器内に水が溜まっていないため、1分程度出てこないこともありますが、不具合ではないため安心してください。
ただし、トイレの水抜きの手順は、メーカーによって異なることがあります。
製品の説明書を確認してから水抜きを行うようにしましょう。
水抜き時の注意点
水抜きをするときの1つ目の注意点は、水抜きを行う前に必ず止水栓を閉めることです。
水抜きをする際には、まず初めに止水栓を閉めないと、トラブルが発生します。
たとえば、止水栓を閉めずにウォシュレットのノズルの水抜きを行った場合、ノズルから水が噴き出てくるでしょう。
また、レバーを回し続けても水が途切れることはないため、回した分だけずっと水が流れてしまいます。
水抜きを行う場合には、最初に止水栓を閉めることを忘れないようにしましょう。
2つ目の注意点は、便器に溜まっている封水も凍結する恐れがあるということです。
封水が凍結すると、便器にひびがはいってしまったり、割れてしまったりと、大きなトラブルになる恐れがあります。
しかし、トイレの水抜きを行う際に封水も抜いてしまわないように気をつけましょう。
封水は下水からの悪臭や害虫の侵入を防ぐ役割を果たしているため、封水をなくしてしまうと、部屋に悪臭が充満したり、害虫が入って来たりしてしまうかもしれません。
トイレの水抜きを行う際には、封水は抜かないものの、凍結しないように対策しておくことが大切です。
トイレの凍結防止の禁止項目
トイレが凍結した際には、禁止事項があります。
トイレの凍結時にやってはいけないことは、以下のとおりです。
- ●給水管に熱湯をかける
- ●タンクに直接熱湯をかける
- ●排水レバーで流す
それぞれの禁止事項について解説いたします。
給水管に熱湯をかける
トイレが凍結してしまったとしても、給水管に直接熱湯をかけるのはやめましょう。
給水管が凍結してしまった場合に早く凍結を解消しようと、給水管に熱湯をかけて溶かそうと考える方もいるのではないでしょうか。
しかし、給水管は急激な温度変化に耐えられるものではありません。
急激な温度変化に耐えられず、破損してしまう恐れがあります。
給水管の耐久温度は40℃程度といわれているため、温めすぎにはご注意ください。
タンクに直接熱湯をかける
トイレが凍結した際に、トイレタンクに直接熱湯をかけるのは避けてください。
トイレタンクも給水管と同様に急激な温度変化には耐えられないのです。
トイレタンクは陶器製であるため、熱湯をかけてしまうとヒビが入ったり、割れてしまったりする恐れがあります。
排水レバーで流す
トイレが凍結した場合は、排水レバーで流す行為も非常に危険です。
凍結しているところに水をかければ溶けると考える方もいるかもしれませんが、水を流してもすぐに溶けることはありません。
何度も水を流していると、排水されずに便器から水が溢れてしまうでしょう。
水抜き以外の凍結防止法
トイレの凍結を防止する方法は、水抜きだけではありません。
水抜き以外の凍結防止法は、以下のとおりです。
- ●水を出しっぱなし
- ●凍結ヒーターを使う
- ●凍結防止剤を使う
- ●凍結防止ソケットを使う
- ●凍結防止水栓を使う
- ●便座の温度を高く維持する
- ●不凍液を使う
それぞれの方法を解説いたします。
水を出しっぱなし
トイレの凍結防止には、水を出しっぱなしにする方法も効果的です。
給水管や排水管は、気温が低くても水が流れていれば凍結しません。
水を出しっぱなしにしておく方法は、必要なものもなく便器内に常に一定量の水を流しておくだけで凍結防止になるため、非常に簡単な方法です。
しかし、水を流しっぱなしにしておくには、流動方式のトイレしかできません。
流動方式のトイレには、トイレタンクの中に流動分岐栓というダイヤルがついています。
流動分岐栓のダイヤルを回しておくだけで絶えず水が流れる仕組みです。
水を出しっぱなしにしたときの水道料金
水を出しっぱなしにしておく方法は、非常に簡単で手間もかかりませんが、水を絶えず流しておくため通常よりも水道料金がかかります。
1日中水を流し続けると、水道料金が高額になってしまうため、日中のトイレを定期的に使用する時間帯や気温が上がる時間帯には、流動バルブを閉めておくと水道料金を少しでも抑えられるでしょう。
凍結防止ヒーターを使う
凍結防止ヒーターを使うと、簡単にトイレの凍結を防止できます。ヒーター部分を配管に一定間隔で巻きつけましょう。
巻きつけたら、付属している保温テープを巻きつけます。
そのあと、コンセントを挿して通電するか確認しましょう。
凍結防止ヒーターを使用する際の注意点は、ヒーター部分を重ねて巻きつけないことです。
ヒーター部分を重ねて巻きつけてしまうと、火災が起こる恐れがあるためご注意ください。
凍結防止ヒーターをつけっぱなしにしたときの電気代
凍結防止ヒーターをつけっぱなしにしたときの電気代は、1日稼働していたとしても1日あたり5円にもなりません。
1カ月あたりでみると、150円程度以下に抑えられます。
もしトイレが凍結し、トイレやウォシュレットの交換などが必要になったときのことを考えたら、費用をかなり安く抑えられるでしょう。
凍結防止ヒーターの選び方
凍結防止ヒーターは選び方を間違えてしまうと、使用できません。
購入する際に確認するポイントは、「ヒーターの長さ」「水道管の素材」「温度検知方式」です。
凍結防止ヒーターを購入する際に確認するポイントの1つ目は、ヒーターの長さです。
凍結防止ヒーターは、配管に巻き付けて使用するものです。
そのため、短すぎると取り付けられず、長すぎると余計な長さの分だけ電気代が高くなっててしまう上に、ヒーター部分を重ねて巻き付けてしまうと火災が起こる恐れがあるため、適切な長さのものを選ぶ必要があります。
配管の径と巻き付ける部分の長さを確認して、適切な長さのものを購入しましょう。
凍結防止ヒーターを購入する際に確認するポイントの2つ目は、配管の素材です。
凍結防止ヒーターは配管によって、使用可能なものと使用できないものがあるのです。
配管の素材は、硬質塩化ビニル管・ダクタイル鋳鉄管・ステンレス鋼管・鉄管などの多数の種類があります。
「金属配管用」「樹脂配管用」が販売されているため、金属製の配管か樹脂製の配管か確認できれば問題ありません。
凍結防止ヒーターを購入する際に確認するポイントの3つ目は、温度検知方式です。
凍結防止ヒーターの温度検知方式は、「サーモスタット式」「自己温度制御式」の2種類あります。
サーモスタット式の凍結防止ヒーターは、ニクロム線ヒーターを使った凍結防止ヒーターで、付属しているサーモスタットで温度を検知し運転と停止を繰り返すものです。
配管の温度を検知する配管温度検知式と外気の温度を検知する外気温検知式があり、配管温度検知式は、配管の温度が低くなると通電し、配管の温度がある一定の温度以上になると停止します。
一方、外気温検知式は配管の温度が高くても、外気温が低ければ通電してしまうため、電力消費量が多く、高額な電気代がかかってしまうのがデメリットです。
自己温度制御式の凍結防止ヒーターは、PTCヒーターとも呼ばれています。
配管や外気に関係なく、ヒーター自体の温度が上がると電気が流れにくくなり、温度が下がると電気が流れやすくなって発熱するのです。
自己温度制御式は基本的に常に通電しているため、電力消費量が多いのがデメリットですが、部分的に温度を調節できるため、温度が下がっているところをピンポイントで温められるのがメリットです。
自宅の状況や地域によって適しているタイプは異なるため、迷う場合は専門業者に相談して選ぶようにしましょう。
凍結防止剤を使う
トイレの凍結防止には、凍結防止剤を使用可能です。
水抜きをしたとしても封水が便器の奥底に溜まっており、凍結してしまう恐れがあります。
封水の凍結を防ぐには、凍結防止剤がおすすめです。
また凍結防止剤の成分には、グリセリンやエタノールが含まれています。
封水に混ぜておけば自然に凍結を防いでくれ、そのままトイレに流すことが可能です。
凍結防止ソケットを使う
トイレの凍結防止には、凍結防止ソケットを使用しましょう。
凍結防止ソケットとは、水温が2.5℃以下になると、一定量の水を流し、凍結を未然に防いでくれる配管パーツです。
凍結防止ソケットを使用すれば、水抜きをしていなくても、凍結を阻止できます。
凍結防止ソケットはトイレだけでなく、キッチンやお風呂の給水管にも使用可能です。
凍結防止水栓を使う
凍結防止水栓を使うと、トイレの凍結を防止できるでしょう。
これは、凍結防止ソケットと同様に、水温が2.5℃以下になると自動で水を流してくれるものです。
また、凍結防止ソケットとは異なり、蛇口になっています。
凍結防止ソケットは約4,000円程度なのに対し、凍結防止水洗は4,700円程度と少々金額は高くなるものの、凍結防止ソケットよりも取り付けが容易にできるのがメリットです。
凍結防止水栓もトイレだけでなく、家全体の蛇口に使用できます。
便座の温度を高く維持する
便座の温度を高く維持しておくことで、トイレの凍結防止につながります。
ヒーター機能のある便座であれば、水抜きをしたあとに便座の温度を高めに維持して便座のふたを閉めておくことで、トイレ全体が温まり凍結を防ぐことが可能です。
しかし、便座の温度を高温で保っておくため、電気代は通常よりも高くなることが予想されるので、長期間家を留守にする場合は、火災防止や節電のために電源を切っておくのがおすすめです。
不凍液を使う
不凍液を使用することで、トイレの凍結を防止できるでしょう。
不凍液とは、水よりも凝固点(液体が固まる温度)が低く、水だと凍結してしまうような温度でも、凍結しにくいのが特徴です。
不凍液を使用する方法は、以下の手順で行いましょう。
- 止水栓を止める
- トイレタンクの水抜きをする
- 便器内に不凍液を流し込む
封水や排水管の凍結防止に役立つでしょう。
不凍液は7,000円程度と高価な商品ですが、不凍液の半額程度で購入できる車のウォッシャー液でも代用可能です。
トイレの凍結の対処法
もしトイレが凍結してしまったら、すみやかに対処する必要があります。
トイレの凍結の対処法は、以下のとおりです。
- ●ぬるま湯を使う
- ●カイロやドライヤーを使う
- ●室内温度を上げる
- ●解凍機を使う
- ●ヒートガンを使う
- ●自然解凍
- ●温水洗浄の水抜き
それぞれの方法を解説いたします。
ぬるま湯を使う
トイレが凍結してしまった場合は、ぬるま湯を使いましょう。
排水管と給水管のどちらが凍結しているかによって、対処法が異なります。
排水管が凍結してしまった場合は、40〜50℃程度のぬるま湯を使用しましょう。
ぬるま湯を使って排水管の凍結に対処するには、便器の中にぬるま湯を少しずつ流し込みます。
排水管にぬるま湯を注ぎ込む際の注意点は、2つあります。
1つ目は熱湯を注ぎ込むと、便器や排水管にひびが入ったり、割れたりする恐れがあることです。
50℃よりも温度の高いお湯を便器に流し込むのは、控えましょう。
2つ目は少量ずつゆっくり注ぎ込まないと、便器からぬるま湯が溢れてしまう恐れがあるので、便器から溢れないように、気をつけながら注ぎ込みましょう。
次に、給水管が凍結してしまった場合は、ぬるま湯とタオルを使用します。
まず、40〜50℃程度のぬるま湯を用意し、給水管にタオルをあてましょう。
タオルをあてたところに、少量ずつぬるま湯をかけてまんべんなく温めましょう。
給水管をぬるま湯で温める際の注意点は、給水管に直接熱湯をかけず、タオルでゆっくりと温めていくということです。
カイロやドライヤーを使う
トイレの給水管が凍結してしまったら、カイロやドライヤーを使って対処することもできます。
どちらも安価で、簡単にできる方法です。
カイロで温める場合は、直接給水管にあてましょう。
軽度の凍結の場合は、カイロをあてるだけでも改善できる可能性があります。
カイロは基本的に10時間程度温かさが持続するため、ガムテープなどで貼り付けて置けば放置しておくことが可能です。
しかし、カイロを使用する方法は時間がかかるため、すぐに対処したい場合には向きません。
時間がかかってもお金がかからない方法で凍結を直したいという方には、おすすめです。
また、ドライヤーを使用する場合は、ドライヤーの温風を給水管に直接あてることで改善できます。
ドライヤーを使用してトイレの凍結を改善する場合の注意点は、ドライヤーと給水管の距離を近づけすぎないことです。
給水管とドライヤーの距離が近すぎると、急激な温度変化により給水管が破裂してしまう恐れがあるため、ご注意ください。
室内温度を上げる
トイレの室内の温度を上げることでも、トイレの凍結を直せることがあります。
軽度の凍結であれば、室内温度を上げるだけで直るでしょう。
トイレは家の中でも冷えやすい場所にあるため、トイレの室内の温度は低くなりやすい傾向にあります。
トイレの室内温度を上げることで、間接的に給水管を温めることができ、凍結を解決できるでしょう。
解凍機を使う
さまざまな方法を試しても凍結がなかなか直らない場合には、解凍機を使用しましょう。
解凍機とは、凍ってしまった物を溶かすことに特化した機械です。
解凍機は、付属しているクリップを給水管に挟み、電流の熱を利用して解凍します。
解凍機の種類は、「電気型」「スチーム型」の2種類あるため、好みのものを選びましょう。
解凍機の値段は25,000円程度と高額ですが、効果は絶大です。
ヒートガンを使う
ヒートガンを使用して、トイレの凍結を解決することができます。
ドライヤーを使用しても効果がなかった場合は、ヒートガンを使用することで改善できるかもしれません。
ヒートガンは500℃以上の熱風を送ることができる機器です。
ドライヤーは一般的に60℃前後までの温風しかでないため、ドライヤーよりも解凍できる可能性が高いといえます。
ヒートガンはホームセンターやネット通販で、2,000円程度で購入できます。
ヒートガンを使用してトイレの凍結を直す場合の注意点は、2つあります。
1つ目は、ヒートガンの熱風はやけどやけがにつながる恐れがあることです。
使用する際には、十分に気をつけましょう。
2つ目は、40℃程度の温風から徐々に温かくしていかなければならないことです。
いきなり熱風をあてると、急激な温度変化によって給水管が破裂してしまうため、使用する際は温度変化にご注意ください。
自然解凍
排水管が凍結してしまった場合は、自然解凍することも可能です。
外気温が上がれば自然に凍結は改善できます。
非常に時間はかかりますが、手間のかからない方法です。
ただし、寒冷地に住んでいたり、寒い日が続いたりする場合には自然解凍するのは難しいため、別の方法を試した方が良いでしょう。
対処法を試してもトイレの凍結が直らないときは?
トイレの凍結の度合いがひどい場合には、さまざまな対処法を試しても、トイレの凍結が直らないこともあるかもしれません。
そんなときには、以下のことを行いましょう。
- ●水道の元栓を閉める
- ●水漏れや破損がないかチェックする
- ●修理業者に依頼する
それぞれの方法を解説いたします。
水道の元栓を閉める
トイレの凍結が直らないときは、水道の元栓を閉めましょう。
トイレの凍結の度合いがひどい場合には、水道管やパッキンが破裂して水漏れが起こるかもしれません。
水漏れが起こった場合に、水道の元栓が開いていると、浸水するなどの二次被害を招く恐れがあります。
被害の拡大を予防するためにも、水道の元栓を閉めておきましょう。
水漏れや破損がないかチェックする
水道の元栓を閉めたら、水漏れや破損がないかチェックしましょう。
トイレが凍結してから時間が経っている場合や、凍結の度合いがひどい場合には、すでに排水管や給水管から水漏れしていたり、破損していたりする可能性も考えられます。
特に水道管のつなぎ目部分で水漏れが起こることが多いため、細かくチェックしましょう。
水道管で水漏れが起きているか調べる方法は、2つあります。
1つ目は、水道メーターの動きを確認することです。
水道メーターは、家の中で水を使用しているときに動きます。
水道の元栓を閉めて水の動きをなくしたにもかかわらず、水道メーターが動いている場合は、水道管のどこかで水漏れが起きている証拠です。
2つ目は、水道を止めたあと異音の有無を確認することです。
水道を止めたあとに空気が抜けるような異音がした場合は、異音が聞こえる蛇口につながる水道管に水漏れが起きている可能性があります。
修理業者に依頼する
トイレの凍結が直らない場合は、修理業者に依頼しましょう。
自分でむやみやたらに対処しようとすると、配管や便器を破損してしまう恐れがあります。
そうなると、修理費用や部品の交換費用が高額になってしまうかもしれません。
トイレの凍結には、解氷と呼ばれる作業が必要です。
凍結の状況によって修理費用は異なります。
凍結が起こった場合には、配管やパッキンが破損している恐れがあるため、同時に点検してもらうのがおすすめです。
水道局指定
修理業者を依頼する際は、水道局指定の修理業者であることがポイントです。
水道局指定の修理業者とは、お住まいの地域の水道局から水回りの適切な修理が行えると判断された業者を指します。
水回りの修理には、水道局指定の修理業者にしか行えないものがあります。
たとえば、給水管や水栓の新設工事、給水管や水栓の撤去や修繕工事、給水管の種類変更や改造工事などです。
トイレの凍結により万が一給水管が破損してしまった場合には、給水管の修繕工事が必要になるでしょう。
もし呼んだ業者が水道局指定の修理業者ではなかった場合は、再度業者を探し水道局指定の修理業者に来てもらわなければなりません。
そのため、トイレの凍結が起きた場合には、最初から水道局指定の修理業者に依頼しましょう。
アフターフォローがある
修理業者に依頼するときは、アフターフォローがあるかどうかも重要です。
トイレの凍結を直してもらったあとに、ウォシュレットが壊れてしまったり、給水管や排水管の水漏れが起きたりすることもあるかもしれません。
そんなとき、アフターフォローがなければ、修理してから日が浅いにもかかわらず、再び修理費用を支払って修理してもらう必要があります。
しかし、アフターフォローがある修理業者であれば、すぐに直してくれるでしょう。
修理業者によってアフターフォローの期間や内容は異なるため、あらかじめ確認しておくことが大切です。
365日24時間対応している
修理業者に依頼するときは、365日24時間の修理業者を選ぶのがおすすめです。
トイレの凍結は、いつ起こるか分かりません。
年末年始に起こる可能性や早朝、深夜に起こる可能性も十分に考えられるでしょう。
修理業者のなかには、年末年始、深夜や早朝は対応していない修理業者も多数あります。
しかし、トイレの凍結は、周辺環境によってはさらに酷くなってしまうかもしれません。
そんなとき、365日24時間対応可能な修理業者であれば、時間を気にすることなく依頼ができ、即日対応してくれるでしょう。
早朝や深夜に依頼するときは、別途で料金がかかることもあるため、あらかじめ確認しておくと、後々にトラブルにならなくて済むでしょう。
まとめ
トイレは氷点下4℃を下回る場合は、凍結を予防するべきだといわれています。
ただし、氷点下4℃を下回る場合でなくとも、自宅を長期間空ける場合や水道管に日が当たらない場合など、条件によっては凍結してしまうかもしれません。
トイレが凍結すると、トイレが使えなくなる、排水管や給水管の破損、便器の破損、ウォシュレットの破損、トイレタンクの不具合などのさまざまなトラブルが発生します。
そのため、トイレが凍結する可能性がある場合には、トイレの凍結予防をしなければなりません。
トイレの凍結予防法には水抜きが効果的ですが、水抜き以外にも多数の方法があります。
それでもトイレが凍結してしまい、凍結の度合いがひどい場合には、自分で対処できないこともあるかもしれません。
そんなときには、修理業者に依頼し、適切な対処を受けましょう。
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