水のコラム

水道水のカルキ抜きの方法は?煮沸・汲み置きなど手軽なやり方を紹介

2026年05月27日  その他


水道水を飲んだときに感じる、あの独特のにおい。
その正体は「カルキ」と呼ばれる成分で、苦手に感じる方も少なくありません。
実は家庭にあるものや、ちょっとしたひと手間で、このカルキ臭はやわらげることができます
 

この記事では、そもそもカルキとは何かという話から、水道水のカルキを抜く具体的な方法、用途に合わせた選び方などについてご紹介します。
 

そもそもカルキとは?なぜ抜くのか


一般的に「カルキ」と呼ばれているにおいの主な原因は、水道水に含まれる残留塩素です。
水道水は、浄水場で消毒のために塩素が加えられており、その塩素が各家庭の蛇口に届くまで残るように調整されています。
 

塩素が残っているのは、いわば水の安全を守るため
配管を通って各家庭に届くまでのあいだ、雑菌の繁殖を抑える役割を果たしています。
日本の水道水がそのまま飲める安全なものとされているのは、この塩素消毒のおかげでもあるわけですね。
 

水道水に含まれる残留塩素は、水道法で定められた基準に沿って厳しく管理されており、基準内であれば、通常の飲用で大きな健康被害につながるものではないとされています。
とはいえ、塩素には独特のにおいや風味があり、これが「水道水がおいしくない」と感じる原因になることも。
特に料理やお茶、コーヒーなどに使うと、風味に影響することがあります。
 

また赤ちゃんのミルク作りに使う水として気にする方もいますが、その場合は自己判断でカルキ抜きをするのではなく、粉ミルクのメーカーや自治体などの案内に沿って、煮沸したお湯を適切な温度まで冷ましてから使うのが基本です。
 

カルキ抜きの方法


カルキを抜く方法は、ひとつではありません。
手軽なものから順に、代表的なやり方を紹介します。
 

煮沸する

最も確実で、飲み水にも適しているのが煮沸です。
やかんや鍋で水を沸騰させることで、塩素を飛ばせます。
 

ポイントは、沸騰してからすぐに火を止めないこと
沸騰させると残留塩素は抜けやすくなりますが、水道水中の成分によっては、沸騰直後に有害な物質(トリハロメタン類)が一時的に増える場合があるといわれることもあります。
 

飲み水として使う場合は、ふたを開けた状態で5〜10分ほど沸かし続け、その後は清潔な容器に移して冷ますと安心でしょう。
やや手間と時間はかかりますが、しっかりカルキを抜きたいときに向いた方法です。
 

汲み置きする(日光に当てる)

容器に水を入れて置いておくだけ、という手軽な方法もあります。
塩素は時間とともに自然に抜けていくため、放置しておけばカルキは薄まっていきます。
 

抜けるまでの時間は環境によって変わります。
直射日光の当たる屋外なら6時間ほど、室内の場合は2〜3日が目安です。
ただし、この汲み置きの方法は、後ほど触れるとおり飲み水には注意が必要なので、用途を選びます。
 

レモン果汁やビタミンCを加える

水にレモン果汁を少量加えると、ビタミンCの働きで塩素が中和されます
市販のビタミンC(粉末)を使う方法も同じ原理です。
ごく短時間でカルキを抜けるのがメリットですが、レモンの場合は風味がつくため、用途によって向き不向きがあります。
 

浄水器を使う

最も手軽で日常的に使いやすいのが、浄水器です。
蛇口に取り付けるタイプやポット型など種類はさまざまですが、内蔵のフィルターによって残留塩素を除去できる製品であれば、蛇口をひねるだけ・注ぐだけでカルキ臭を抑えた水を使えます。
 

ただし、除去できる成分や性能は製品・カートリッジによって異なるため、購入時には「残留塩素除去」などの表示を確認しておきましょう。
毎日のことを考えると、ランニングコストはかかるものの手間の少ない方法です。
 

用途別のカルキ抜きの選び方


カルキ抜きにはいくつかの方法がありますが、どれを選ぶかは「何に使う水なのか」で変わってきます。
 

飲み水や料理でカルキ臭をしっかり抑えたい場合は、煮沸や浄水器を使う方法が向いています。
そもそも水道水そのものは基準に沿って管理されているため、必ずカルキ抜きが必要というわけではありませんが、においや風味が気になる場合は、こういった方法がおすすめです。
しっかりカルキを抜けるうえに、衛生面でも安心感があります。
浄水器の場合はすぐに飲みたいときや、毎日のことで手間を省きたいときにも便利ですよね。
 

一方で、観賞魚の水槽やメダカの飼育などに使う水であれば、汲み置きや市販のカルキ抜き剤が適しています
大量の水を一度に用意でき、コストも抑えられるため、植物への水やり程度であれば、汲み置きの水で十分なことがほとんど。
 

このように、飲用には煮沸や浄水器、それ以外の用途には汲み置き、と大まかに分けて考えておくと判断しやすくなったのではないでしょうか。
 

カルキ抜きをするときの注意点

手軽にできるカルキ抜きですが、いくつか知っておきたい注意点があります。
 

最も気をつけたいのが、カルキを抜いた水は雑菌が繁殖しやすくなるという点です。
塩素には消毒の役割があるため、それを取り除くということは、水を守ってくれていた防御をなくすことでもあります。
特に汲み置きの水を長時間置いておくと、雑菌が増えるおそれがあるため、飲み水には向きません。
汲み置きは水槽用など飲用以外に使い、飲み水は煮沸や浄水器で用意するのが安心です。
 

また、カルキを抜いた水は、種類を問わず早めに使い切るのが基本。
煮沸した水も浄水器の水も、塩素が抜けている分だけ日持ちしないため、その日のうちに飲みきるくらいのつもりで扱いましょう。
冷蔵庫で保存する場合も、清潔な容器に入れて早めに消費してください。
 

なお、カルキ臭そのものは水道水の正常な状態であり、心配はいりません。
ただし、塩素のにおいとは違う、明らかにカビ臭い・金属臭がする、水に色がついているといった場合は、別の原因が考えられます。
 

(関連記事:水道水から濁り水。大丈夫なケースと大丈夫じゃないケース
 

気になる水のにおいは原因の見極めを

水道水のカルキは、煮沸や汲み置き、レモン果汁、浄水器など、さまざまな方法で手軽に抜くことができます。
飲み水には煮沸や浄水器を、水槽用などには汲み置きを、というように用途で使い分けるのがポイントです。
ただし、カルキを抜いた水は雑菌が繁殖しやすくなるため、早めに使い切ることだけは忘れないようにしましょう。
 

カルキ臭は水道水が正常である証でもあり、基本的には心配のいらないものです。
一方で、塩素とは違う異臭がしたり、水に濁りや色がついていたりする場合は、配管や給水設備に原因が潜んでいることもあります
そうした「いつもと違う」水のサインに気づいたときは、原因を見極めることが何よりも大切です。
 

私たち「あいち水道職人」では、水のにおいや濁りが気になる場合の原因確認をはじめ、配管・給水設備まわりのトラブルにも幅広く対応しています。
いつもと違うにおいや色、濁りが気になったときは、どうぞお気軽にご相談ください。

※本記事でご紹介している方法は、一般的な対処法の例です。
作業を行う際は、ご自身の状況や設備を確認のうえ、無理のない範囲で行ってください。
記事内容を参考に作業を行った結果生じた不具合やトラブルについては、当社では責任を負いかねます。
少しでも不安がある場合や、作業に自信がない場合は、無理をせず専門業者へ相談することをおすすめします。

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