お風呂場のイヤなぬめりはなぜ発生する？

水のコラム

2021年02月07日お風呂のトラブル

常に水や湿気の多いお風呂場には、ピンク色のぬめりが発生することがあります。見た目が悪いだけでなく、放置していると健康被害につながる可能性も。

お風呂場のぬめりは、発生後に対処するだけでなく、事前に予防することが大切です。今回は、お風呂場のぬめりの原因や自宅で簡単にできる対処方法、日頃のお手入れをご紹介します。

1 お風呂場に発生するぬめりの正体はカビ？
2 お風呂場のぬめりには重曹とクエン酸が効果的
3 ぬめりの予防には毎日のお手入れが大切
4 業者に浴室クリーニングを依頼するのもおすすめ
5 まとめ

お風呂場に発生するぬめりの正体はカビ？

お風呂場に発生するぬめりは、ピンク色の汚れが一般的で、「赤カビ」と表現されることもあります。しかし、その正体は実はカビではありません。「ロドトルラ」と呼ばれる酵母菌や「メチロバクテリウム」などの菌が繁殖したもので、お風呂場だけでなく、あらゆる場所に発生する可能性があります。

このぬめりがもつ特徴は、以下の3つです。

■繁殖能力が高い
■人体への害はほとんどない
■黒カビのエサになる

なかでも注意するべきなのが、繁殖能力の高さと黒カビのエサになる点です。ぬめりが黒カビに変化すると、根を張ってしまい取り除くのが難しくなります。そのまま放置していると、人体への健康被害が生じるケースも考えられます。

お風呂場のぬめりには重曹とクエン酸が効果的

お風呂場のピンク色のぬめりは、黒カビになる前であれば比較的簡単に対処できます。おすすめは重曹とクエン酸を使用した方法です。ぬめり部分を触らずに取り除くことができます。作業の手順は以下を参考にしてください。

1.ぬめりが目立つ部分に重曹を振りかける
2.その上からクエン酸をふりかける
3.カップ1杯程度のお湯をかけ、泡が発生したら30分〜1時間ほど放置する
4.時間が経過したら水で泡を洗い流す

重曹とクエン酸は、2対1の割合で用意しましょう。クエン酸はお酢でも代用可能です。

・広い範囲には塩素系・酸素系漂白剤もおすすめ
重曹とクエン酸を広い範囲に塗布するのは手間がかかります。そこで、広い範囲に対処する場合は、塩素系・酸素系漂白剤がおすすめです。ドラッグストアなどで市販されている商品でも十分な効果が期待できます。

ただし、商品によっては床材や浴槽が変色する可能性があります。パッケージに記載されている注意点を守って作業しましょう。また、作業中は必ず換気をしてください。

ぬめりの予防には毎日のお手入れが大切

お風呂場で発生したピンク色のぬめりは、上記の通り自宅にあるもので比較的簡単に取り除くことができます。しかし、見た目が悪いだけでなく、黒カビのエサになることも考えると発生そのものを防ぎたいところです。こちらでは、ぬめりの予防に効果的な毎日のお手入れ方法をご紹介します。

・お風呂に入った後はシャワーで温度を下げよう
お風呂に入った後は、シャワーの冷水で浴槽や壁を洗い流して室内の湿度を下げるのが効果的です。湿度が高い状態だとぬめりやカビが発生しやすくなるためです。また、シャワーで残った汚れを洗い流すことで、ぬめりの元となる皮脂汚れなども取り除くことができます。作業が終わった後は、さらに湿度を下げられるよう、窓を開けたり換気扇を回したりしましょう。

・排水口にアルミホイルを入れるのも効果的
ピンク色のぬめりは、お風呂場の排水口周りにもよく発生します。排水口周りのぬめり対策には、丸めたアルミホイルが効果的です。アルミホイルに水が触れることで金属イオンが発生し、水回りに汚れが付着するのを防いでくれます。ただし、すでに汚れている排水口にはあまり効果がないため注意しましょう。

・スポンジは汚れる前に交換しよう
日頃から丁寧に掃除しているにもかかわらず、お風呂場にぬめりが発生する場合は、使用しているスポンジが原因かもしれません。汚れや雑菌がスポンジに付着し、掃除の際にそれを塗り拡げている可能性があります。スポンジは汚れる前に交換することが大切です。

業者に浴室クリーニングを依頼するのもおすすめ

ピンク色のぬめりがお風呂場全体に広がってしまった場合、1度にすべて取り除くのは簡単ではありません。薬剤を塗布する場合は面積が広く、労力も費用もかかります。

そんなときは、専門業者に浴室クリーニングを依頼するのがおすすめです。一定の費用はかかりますが、1度の作業で浴室全体のぬめりを取り除くことができます。しばらく掃除を怠ってしまい、浴室にぬめりが広がってしまった場合でも安心です。ぬめりだけでなく、黒カビが発生している場合も、プロ専用の薬剤を用いて対処してもらえます。