水のコラム
水道管破裂の際水道代は上がるのか?減額の方法とは?
冬場に急激に気温が下がることで、水道管が破裂してしまうことがあります。平均気温の低い地域に住んでいる方は、一度は経験したことがあるのではないでしょうか。
水道管が破裂してしまうことで多くの人が心配するのは、水道代が急激に上がってしまうのではないか、ということです。
そこで今回は、水道管破裂の際に水道代は上がるのか、減額の方法はあるのかをご紹介していきます。実際にトラブルが発生した方は、ぜひ参考にしてください。
水道管破裂の際水道代は上がるのか?
水道管が破裂してしまった場合、電気代が上がってしまうのでしょうか。
結論からいうと、電気代は大幅に高くなってしまうことが多いです。たとえば、毎月5,000円ほどで済んでいる家庭なら、10,000円ほどにはなってしまうでしょう。
なぜかというと、水道管が破裂するとその部分から漏水し、常に水を流しっぱなしにしているのと同じ状況だからです。そのため、水道料金が明らかに上がっている時は、水道管が破裂している可能性があるので確認してみましょう。
水道管破裂は気をつけていれば防げるというものではありません。トラブルは突然おこってしまいます。では、水道管破裂によって多く払った水道代は誰かが負担してくれるのかというと、残念ながら基本的に自己負担になります。
理由としては、水道管や蛇口などの給水装置はあくまでも利用者の財産であるため、管理義務は利用者にあるからです。そのため、水道管破裂が原因であったとしても水道代はすべて利用者に請求されてしまうのです。
そもそも水道管破裂は何が原因かというと、主に水道管の凍結です。水道管に流れる水が凍結し、それによって水道管が膨らむことで破裂します。水温がマイナス4℃以下になると凍結するといわれているため、寒さの厳しい地域では水道管破裂が起こりやすくなるでしょう。
そのため、寒さの厳しい地域では事前に水道管破裂の対策をする必要があります。対策の中で最も手軽なのは、水道水をちょろちょろと流し続けることです。しかし、水を出しっぱなしにするということは水道代が余分にかかるということなので、その点に関しては利用者の判断にお任せします。
ですが、水道管破裂によって多額の水道代を払うよりは金額を抑えられるので、一度試してみることをおすすめします。
水道管破裂の際に使える減免制度とは?
前述したように、水道管破裂の場合でも余分にかかってしまった水道代は利用者が負担しなければいけない場合が多いです。しかし、地面の中に埋まっているタイプや壁の中に埋まっているタイプの場合、利用者には確認できません。それなのにも関わらず、水道代を余分に支払うのは納得がいかないですよね。
そのため、自治体ではある一定の条件を満たした場合、水道代の一部を支払ってもらえる制度を設けています。それが、減免制度です。
減免制度が適用されるのは以下のような場合です。
・利用者にまったく過失がない場合。
・水道管が地面の中や壁の中に埋まっていて、利用者が水漏れを把握できない場合。
・大雨や地震などの災害が原因となり、利用者自身で管理できる範囲ではない場合。
どのくらい費用が負担されるのかは、各自治体によって変わってきます。しかし、余分に支払った分の全額が免除されることはほとんどありません。
多くの場合、通常時の2ヶ月〜4ヶ月分の水道代を参考にし、そこから余分に支払った金額の50〜70%が返金されます。たとえば、通常時が1ヶ月3,000円ほど支払っていて水道管破裂により9,000円ほど支払っていたとしたら、余分に支払った6,000円のうち3,000円が返金される、といったところです。
支払った金額すべてが返ってくるわけではないので、少しでも異常を感じたら早めに対処するようにしましょう。
また、減免制度が適用されないケースは以下のような場合です。
・完全に利用者の敷地内であり、見える範囲にある場合。
・蛇口を閉め忘れてしまった、などの利用者自身の不注意が原因の場合。
・水漏れがおこっていることを知っていながら、工事や修理を行わなかった場合。
・工事をした際に作業内容が原因で水道管破裂がおこった場合。
・水道管が経年劣化により状態が悪いと水道局から通達を受けていたのにも関わらず、修理や工事を行わずに水道管破裂がおこった場合。
・減免制度の申請期間を過ぎてしまった場合。
自治体によって減免制度の規約は多少違いがあります。大まかな内容は同じですが、詳しい情報を知りたい方は各自治体や水道局に問い合わせてみましょう。
減免制度の申請方法
減免制度の内容を確認した上で制度が適用されることがわかったら、いち早く申請しましょう。ここからは、減免制度の申請方法をお話しします。
1.水が漏れている場所を把握し、管理区分を確認する
水道管破裂による水漏れがおこったら、それ以上水が漏れないように止水栓を閉めましょう。止水栓はメーターボックス内にありますが、集合住宅の場合他の部屋の止水栓も同じボックス内にある可能性があるため、必ず部屋番号を確認してから閉めるようにしてください。
また、水道管には管理区分というものが存在します。水道管は道路から住宅へ向かってつながっていますが、道路側にある止水栓を第一止水栓と呼びます。
第一止水栓より道路側が水道局の管理区分となり、第一止水栓より住宅側が利用者の管理区分となります。そのため、水道管の破裂場所がどちらの区分にあたるのかを確認しましょう。
2.管理区分がどちらでも、水道局へ一度連絡する
管理区分がどちらでも、一度水道局へ連絡しましょう。問い合わせると、管理区分別に対応方法を提案してもらえます。管理区分が利用者側だった場合、減免制度が適用されるのか、適用される場合はどのように申請すればいいかを確認しましょう。
工事や修理が必要となったら、水道局が直接行ってくれる場合と水道局指定の業者に依頼する場合、またはご自身で業者を探して依頼する場合があります。どのような場合でも、作業で発生した見積書や請求書は申請の際に必要となることが多いです。そのため、必ず大事に保管しておくようにしましょう。
水道管破裂が発覚したのにも関わらずそのまま放置しておくと、減免制度が適用されなくなる可能性があります。トラブルが発覚した際には、いち早く水道局へ連絡するようにしてください。
3.申請書を地域サービスセンターに提出する。
水道局や業者による作業が終了し無事に修理が完了したら、申請書を提出しましょう。
提出する書類は、水道局から発行された漏水減額申請書、水道管破裂の工事を行ったことがわかる見積書や請求書、などです。すべての書類に必要事項を明記し、地域の水道関連を管理している地域サービスセンターに提出してください。直接持参するか、郵送も受け付けている自治体が多いです。提出場所も各自治体によって違うため、事前に確認しておきましょう。
また、減免制度の申請期間は限られています。トラブルがおこったタイミングですぐに申請期間を確認し、早めに対処するようにしましょう。
まとめ
今回は、水道管破裂がおこったら水道代は上がるのか、また減額の方法はあるのかについてお話ししていきました。
減免制度という利用者に優しい制度が設けられてはいるものの、すべての人が適用されるわけではないため一概に安心はできません。加えて、減免制度の対象となったとしても余分に支払った金額すべてが返ってくる訳ではないため、多少は負担があることを覚悟してください。
水道管破裂はたびたびおこるようなものではありませんが、こういったトラブルは突然おこるものです。水道代が明らかに高すぎる場合は、まず止水栓を閉めて水道局に連絡しましょう。水道管破裂がおこっていなかったとしても何かしらトラブルがおこっているはずなので、早めの対処が必要となります。
どのような工事を行った場合でも減免制度が適用されることを考えて、見積書や請求書は必ず取っておいてください。必要書類が足りずに制度を活用できないのは困るので、気をつけましょう。