水のコラム

詰まりに強い! パイプクリーナーの種類と使い方

2019年05月29日  つまりのトラブル


水詰まりの改善に、強い力を発揮するパイプクリーナー。大きく家庭用と業務用に分けられ、それぞれ異なる特徴をもっています。

各々のメリット・デメリットや洗剤に潜む危険性を理解しておけば、安全面に考慮しながら適切に使用できるでしょう。そこで今回は、家庭用と業務用の違いとともに効果的な使い方や使用時の注意点を解説いたします。

家庭用パイプクリーナーの特徴

家庭用パイプクリーナーは、おおまかに固形・粉末タイプと液体タイプの2種類です。それぞれ使い勝手が異なり、メリットやデメリットがあります。

・固形・粉末タイプの特徴
固形・粉末タイプは、水に溶けて洗浄液になる特徴をもっています。カビ退治に使われる塩素系漂白剤に近い成分が含まれ、排水管のなかで化学反応を起こすと汚れや悪臭の原因を分解できます。

悪臭の逆流や虫の侵入を防ぐ排水トラップにはいつでも水がたまっているので、洗剤を投入すると排水トラップ周辺を中心に排水管内部の清掃が可能です。主なメリットとしては、液体と異なり手に付着する心配がなく扱いやすい点が挙げられます。ただし基本的には水に溶ける必要があるため、水のたまっていない部分では本来の効果を見込めないでしょう。

・液体タイプの特徴
液体タイプは、最初から洗剤が液状になっているものです。通常、液体には多少のとろみがあり、排水口から流し入れると排水管の内側の壁にへばりつきます。汚れや悪臭の原因に対する作用は、固形・粉末タイプと基本的に変わりません。

しかし、水に溶かす必要がなく、水のたまっていない場所でも十分に効果を期待できるところは液体タイプならではの大きなメリットです。多くの製品は使い勝手まで考えた容器に入っているので、取り扱いにも不便しません。それでも液体を注ぎ込むときには手に付着する可能性があり、よく気をつけて作業する必要があります。

業務用パイプクリーナーの特徴

業務用苛性ソーダ系パイプクリーナーは強力な洗浄力をもっているため、一般的に固形タイプです。

・業務用と家庭用の違い
業務用パイプクリーナーには、約95%と非常に高濃度な苛性ソーダが含まれています。家庭用は苛性ソーダが主成分のタイプでも、濃度は0.5~2%ほどです。そのため、汚れや悪臭の原因を分解する時間には大きな差が生まれます。

業務用は200ccの水に100gを溶かしても30%ほどの濃度が保たれ、排水管洗浄は家庭用より短時間で済みます。家庭用はどれだけ多量に使っても苛性ソーダの濃度が2%を大きく上回ることはなく、業務用ほど素早く洗浄できません。実際、業務用は宿泊施設の洗面台に蓄積した汚れを30分~1時間前後で分解するといわれ、多くのホテルで必需品になっています。

・業務用のメリットとデメリット
業務用苛性ソーダ系パイプクリーナーのメリットは、何といっても洗浄時間のはやさです。とくに、ホテルの客室清掃など作業時間が限られているシーンでは重宝されています。ただし家庭用の固形タイプと同じく、水のたまっていない部分では効果が落ちます。

さらに業務用は、固形タイプとはいえ分解成分の濃度は高く、洗浄作用もかなり強力です。水に溶けていなくても、家庭用の固形タイプのように簡単に取り扱えるとはいわれていません。まだ液体になっていないから手につかなければ安心と考えず、できるだけ慎重に扱ったほうがよいでしょう。

パイプクリーナーの使い方と注意点

家庭用パイプクリーナーは業務用より時間がかかっても、正しく使えば高い効果を見込めます。

・効果的な使い方
家庭用パイプクリーナーを使う手順は、基本的に【投入→待機→すすぎ】という流れです。少しでも洗浄効果を上げるため、排水口の部品はできるだけ外しておきましょう。事前準備が済んだら、説明にしたがい適量を排水管へと投入します。

液体タイプは中央でなく排水管の壁面に沿わせたほうがよいでしょう。投入後は、15~30分ほど待機です。放置している間に洗剤は浸透し、各種の汚れが分解され流れやすくなります。所定の時間が過ぎたら、十分に洗剤をすすいでください。水の流れがよくなるまで同じ作業を繰り返し、つまりが改善されたところで完了です。

・手に付着したときは急いで洗浄
パイプクリーナーが手に付着した場合、早急に洗い落とす必要があります。排水管内の汚れを分解する成分は、業務用か家庭用か問わず皮膚内の栄養素も分解するためです。手がヌルヌルしていれば、皮膚のたんぱく質が分解されている証拠と考えられます。石けんなどは使わず、ヌルヌル感がなくなるまで水だけでしっかり洗い流してください。

業務用は家庭用よりはるかに強力ですが、基本的な処置方法は変わりません。いずれにしても、パイプクリーナーは手に付着させないのが望ましいでしょう。使用時には手をきちんと防護し、取り扱いには十分に注意してください。

パイプクリーナーは家庭用の固定タイプ・液体タイプから業務用まで、いくつか種類があります。業務用は分解成分の濃度が非常に高いので、それだけ慎重な使用を求められます。家庭用も同様の成分が含まれており、注意は怠れません。パイプクリーナーの使用中に肌を傷つけないためにも、使用方法はきちんと守って適切な場所・タイミングで使うように心がけましょう。

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あいち水道職人(愛知水道職人) 0120-492-315

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