水のコラム
なぜトイレはつまりやすい?その原因や対処法について解説!
自宅の水回りのなかでも、特に高い頻度でつまりを起こすのがトイレの水を流す時ではないでしょうか。頻繁に対処していては、時間と手間がかかってしまい、ほかの人が用を足したい時にも使うことができなくなり不便です。
そのため、つまりやすいトイレの特徴を理解しておくことで、自宅のトイレの使い方の改善につなげられます。では、具体的にどのような特徴があるのでしょうか?そこで今回は、トイレがつまりやすい原因をその対処法と合わせて解説します。
つまりやすいトイレの特徴
つまりやすいトイレには、いくつかの特徴があります。複数ある特徴のうち、ひとつの項目でも心当たりがあれば、自宅のトイレがつまりやすくなっているかもしれません。そのため、自宅のトイレの使用状況と照らし合わせて一つ一つチェックしていきましょう。
まず、住まいの環境が原因でつまりやすくなっている場合があります。これは、トイレを正しく使っていても発生するものであり、主にマンションの高層階に住んでいる人やアパートの2階以上に住んでいる人に該当する特徴です。
トイレが地上より高い位置に設置されることで水圧が低くなり、水を流す勢いが弱くなる傾向があります。
全てのトイレが当てはまるというわけではありませんが、水の勢いで便器内の汚物を流しきるトイレタンクがついているトイレに比べて、タンクレスタイプのトイレでは、水圧を利用して水を流しているため、少量の汚物でも流しきれないケースがあります。
そのため、地上からより高い場所に住んでいる人でトイレを利用する場合は、水の勢いには注意して利用しなければいけません。
タンクレスタイプのトイレで気をつけたいのが、節水型のトイレが設置されている場合です。最近では、環境やエコを考えて節水に強いタンクレストイレも多く販売されており、経済的にトイレを使用できると人気なタイプです。
特に、新築やリノベーション物件には、節水型のトイレが導入されるケースも多いため、使用方法には気をつける必要があります。
節水型のトイレは、節水しながら水を流すため、一回あたりに流れる水の量は通常の半分程度にまで減ってしまいます。
少量の汚物を流すのであれば問題ありませんが、それ以外だと、通常のトイレと同等の水を使用しなくてはいけなくなるため、流す回数も増えてしまいます。
流す回数が増えることで、配管でつまりを発生させやすくなるので、節水型のトイレでは、流す汚物の量と水の量のバランスが大切なポイントになります。
また、トイレタンクがついているトイレであっても、レバーをひねって流す水の量が少ない場合もつまりやすい原因になります。
排泄物はもちろん、トイレットペーパーも使用する量が増えれば、ある程度多めの水で流しきらないとつまりの原因になってしまいます。そのため、用を足す時やトイレットペーパーの使用状況に応じて、水の量を調節する必要があります。
トイレのつまりを放置しすぎるとどうなる?
トイレのつまりを放置しすぎていませんか?自宅にトイレが2つ以上ある家庭や長期間留守にする場合など、トイレ掃除を忘れてしまいやすい状況はいくつかあります。
しかし、トイレのつまりを放置しすぎてしまうと、さらに対処に時間がかかり解消させるのが難しくなってしまいやすいため、なるべく放置しすぎないように注意しなければなりません。
トイレがつまってしまうと、水が溢れるのを恐れて水を流せなくなりますが、そのまま放置していることで勝手に逆流してきて汚水が溢れてしまうケースも考えられます。
汚水の逆流によるトラブルは、トイレ本体はもちろん、床や壁に浸水し、張り替えや塗り直しが必要になることも考えられるため、修理費が高額になってしまいます。
また、放置しすぎることで、配管の内部で固まってしまい、自力で対処しにくくもなります。この場合、市販の掃除道具や洗浄剤などでは解消できないケースがほとんどであるため、修理業者に依頼する必要性も出てきます。
修理を依頼するとなると、高額な料金が発生するほか、修理期間はトイレが使用できなくなるため、生活に大きな悪影響を及ぼしかねません。
トイレのつまりが発生した際の対処方法
トイレがつまった際に、効果的な対処を行うことで、なるべく手間をかけずにつまりを対処できます。
トイレのつまりの対処は、自宅にあるものからホームセンターやドラッグストアなどで揃えられるものまで比較的手軽に用意できる物でできるため、つまりやすい家庭やトイレの使用人数が多い家庭では、事前に準備しておくのがおすすめです。
では、主にどのような手段で対処すれば良いのでしょうか?ここでは、トイレのつまりが発生した際の対処方法について解説します。
数時間放置した後に水を流してみる
汚物やトイレットペーパーが原因でつまりを引き起こしている場合は、1時間から2時間ほど放置してみるのも有効です。時間の経過とともに水圧の変化によって自然と流れる可能性があります。
ただし、必要以上に放置してしまうと、自力では対処できない状態にまでトラブルが発展してしまいやすいため、なるべく経過観察できる余裕があるタイミングで試してみるのがおすすめです。
ペットボトルやラバーカップを使用して対処する
ペットボトルやラバーカップを使用して対処する方法も、トイレのつまりには効果的です。ラバーカップは、洋式タイプと和式タイプの2種類があるので、自宅のトイレに応じて用意しましょう。
ラバーカップを使用する際は、便器内の水を先端のゴム部分が水に浸かる程度の水量に調節し、しっかり排水口に密着させてゆっくり押し込みます。
その後、勢いよく引っ張り上げて徐々に汚物が流されていくかを確認します。一度では改善されないことが多いため、繰り返し何度もチャレンジしましょう。
ペットボトルは、ラバーカップの代用品として活用できます。使用する前に、中身が入っていない空のボトルを用意し、排水口にはまるサイズで底を輪切りにカットしておきます。
切った片方を排水口に密着させ、押す動作と引き上げる動作を繰り返し行います。水の流れを確認しながら作業するのがコツです。
酸性の薬剤を使用して対処する
トイレのつまりの原因が尿石の場合は、酸性の薬剤を使用することでスムーズに対処できます。これは、尿石がアルカリ性の性質を持っていることを利用して、酸性の薬剤で対処するという物です。
薬剤には、液体タイプや固形タイプなどさまざまな薬剤が販売されているため、使いやすいタイプを選んで準備しておきましょう。
基本的にどちらのタイプも排水口にかけて放置するだけの手軽さが魅力です。もし、薬剤だけで除去できないようならブラシを併用してこすり洗いしてみましょう。
ただし、塩素系の薬剤と混ぜると、反応して有毒ガスを発生させるため、必ず薬剤の成分を確認してから使用しましょう。また、トイレでは臭いがこもりやすいので、換気しながらの作業がおすすめです。
まとめ
この記事では、トイレがつまりやすい原因をその対処法と合わせて解説しました。トイレは、居住人数の多い家庭や朝などの忙しい時間帯に使えなくなってしまうと、かなり不便になります。
トイレのつまりを発生させないためにも、正しい量を正しい水量で流すことを意識し、便器内に汚物が残ることのないようにしましょう。
また、定期的にお手入れをし、尿石や便の残りが固まらないように清潔に保っておきましょう。トイレを正常に使用するためには、使用する人全員が正しい使い方を心がけることが大切です。