水のコラム
水回りトラブルで注意したい二次被害
水回りトラブルは、水道の部品交換や配水管の修理だけで万事解決とは限りません。水漏れを放置したために、いろいろな二次被害が発生することもあります。
被害が拡大すれば解決も難しくなるので、できるだけ回避したいところです。
そこで今回は、水回りトラブルが引き起こす主な二次被害について解説し、トラブル防止に役立つチェック方法をご紹介します。
カビによる体調不良
水漏れが引き起こす代表的な二次被害として、カビの発生による体調不良があります。
・カビはとくに発生場所を選ばない
通常、カビの胞子は空気中のいたるところに浮遊し、湿気とエサがあれば場所を選ばず発生します。カビが繁殖すると,その場所はコロニーとなり新たに大量の胞子が放出されます。
水漏れによりカビが発生した場合、繁殖する範囲は水回りにとどまりません。洗面所やお風呂場、あるいは台所からほかの部屋へと広がっていきます。そのまま放置しておけば、カビは増える一方です。
・カビがもたらす各種の体調不良
カビは、さまざまなアレルギー症状の原因になります。
代表例のひとつは、肌に触れたときに発症するかゆみや発疹です。人によっては、目や鼻にも症状が現れます。一例として結膜炎による目のかゆみや目やに、また慢性的な鼻炎が挙げられます。
さらに状況が悪くなると、重度のハウスシックになるかもしれません。さらに水漏れのため給水管が腐食すると、カビに汚染された水を飲んでしまう恐れもあります。カビによる体調不良を避けるためには、適切な対処が欠かせません。
水漏れが原因で隣人とトラブルに
集合住宅で上階に入居している場合、水漏れの被害は自室だけでなく隣人や階下の住人にも及ぶ可能性があります。
・水漏れの発見が遅れると被害は拡大
マンションやアパートでは、水漏れに気付かないまま暮らしていると被害は近隣住人の部屋まで拡大するケースも珍しくありません。
一般的に隣室や階下の天井や壁のすき間から水がしみ出せば見過ごしてもらえず、住人トラブルに発展する可能性があるのです。
大切な家財道具を水浸しにされたら、弁償を求められても仕方ありません。その際はきちんと謝罪し、可能な限り誠意をみせる姿勢が必要となります。
・住みづらくなる場合もあり
たとえ事態が収拾しても、その後はこれまで通りに生活を送れなくなるかもしれません。マンション全体に話が広まれば、被害者以外の住人とも顔を合わせにくくなるでしょう。
そんな状況のなかでは精神的ストレスも増えるため、快適な生活環境の維持が難しくなります。
集合住宅では、カビ防止とともに隣人トラブルを避ける意味でも水漏れには細心の注意が不可欠です。
床や壁が濡れて建物を損傷
水漏れトラブルは、一戸建てでも多くの損害を招きます。とくに、大きな痛手となる問題が経済的損失です。
・建物の劣化
水漏れすると、建物は少なからず劣化します。床が水浸しになれば、それだけでも住居全体の価値は落ちるものです。借家なら、契約内容にしたがい賠償責任を負わされることもあります。
・シロアリも発生
湿気を好む生物は、カビだけではありません。木造住宅の場合、水漏れにより湿気が増えると、シロアリ発生の確率が増します。
シロアリが増殖すれば、駆除作業は容易ではありません。完全に駆除を終えるまでには、多くの費用がかかるでしょう。
・家電製品にも波及
水漏れした際、家電製品が濡れて故障すれば買い替えが必要です。
同時に、家電製品は漏電する危険性も潜んでいます。漏電事故が火災発生につながれば、被害は買い替えだけでは済まなくなります。
・水道代も安くない
水道代の請求は、基本的に水漏れしているかどうかを問いません。長時間にわたりトラブルを放置すれば、その分まで水道代に加算されます。
うっかり水漏れのチェックを怠ると、多額の利用料金を請求される可能性があるのです。
水漏れ・給水管不良のチェック方法
水漏れを含めた水回りトラブルによる二次被害の防止には、日頃からのチェック作業が大切です。具体的な確認方法の一例を示すと、以下のとおりです。
・トイレの水漏れチェック方法
トイレは、まずタンク内にある部品からみていきましょう。次は配管から床に水漏れしてないか調べ、さらに便器の水が勝手に流れないかまで細かく点検します。いつの間にか床が濡れている、あるいは不審な水滴があれば要注意です。
・お風呂場の水漏れチェック方法
お風呂場は、シャワーの先端および蛇口の確認からはじめます。シャワーヘッドに先止めスイッチがあっても、このスイッチだけでは水が完全に止まりません。
シャワーの水漏れを点検するときは、しっかり蛇口の栓を閉めておく必要があります。また蛇口は、ハンドルの根元や配管との接続部分も見逃さずチェックです。
・その他、給水管不良などの確認方法
水漏れチェックは、床下や屋外の配水管にも目を向ける必要があります。家に設置された止水栓を閉じてから、水道メーターを確認しましょう。
水道の水が止まっていてもメーターの針が動いていたら、床下や土中の配管設備に問題が発生していると考えられます。その場合は、水道業者に連絡して調査を依頼するとよいでしょう。
水漏れなどのトラブルは、早めに対処しないとさまざまな問題へと発展します。余計な出費が増えるばかりでなく、周りに迷惑をかけるケースも少なくありません。
被害の拡大を防ぐためにも普段からのチェックを忘れず、水回りトラブルの前兆を見落とさないように心がけましょう。
水道職人では、水漏れやつまりなどの水トラブルから定期点検まで幅広く対応しております。修理だけではなく相談も承っておりますので、ご不安な点があればお気軽にお電話ください。