浴室で発生したカビの原因と予防法

水のコラム

2020年08月27日お風呂のトラブル

水気の多い浴室は、気づかない間にカビが繁殖していることも珍しくありません。浴室に生じたカビは、見た目が悪いだけでなく、健康被害につながる可能性もあります。今回は、浴室で発生するカビの種類や発生原因、自宅でできる予防方法などをご紹介します。

1 浴室に発生するカビの種類
2 カビの発生原因と対処方法
3 浴室のカビを予防する方法
4 浴室クリーニングはプロに任せるのもおすすめ！
5 まとめ

浴室に発生するカビの種類

浴室で発生するカビには、赤カビ・黒カビ・青カビの3種類があります。こちらでは、それぞれの特徴をご紹介します。

・赤カビ
浴室で見られるピンク色のヌメリは、赤カビと呼ばれます。カビという名前がついているものの、赤色酵母（ロドトルラ）と呼ばれる酵母の一種です。赤カビは、浴室の床や壁、洗面器などに多く見られ、繁殖スピードのはやさが特徴です。ただし、赤カビは黒カビと異なり根をはっておらず、比較的対処しやすいといわれています。

・黒カビ
赤カビを放置したままにしていると、赤カビをエサとしている黒カビが増えます。黒カビには、クロカビ（クロドスポリウム）・ススカビ・コウジカビなどの種類があります。赤カビとは異なり、深くまで根をはっているため、表面のカビを取り除くだけでは十分ではありません。奥深くのカビまで対処する必要があります。

・青カビ
数は少ないものの、浴室から嫌なにおいがする場合は、青カビの可能性も考えられます。アースリニウムやペニシリウムなどの種類があり、浴室の壁や床などで発生しやすい傾向にあります。

カビの発生原因と対処方法

カビは、栄養・温度・湿度・水気・空気の条件が整うと発生します。とくに、「浴室の温度が20～30℃」「湿度70%以上」「皮脂汚れや石鹸カスなどが多い」などの条件がそろう浴室で発生しやすい傾向にあります。

発生したカビの対処方法は、塩素系漂白剤・アルコール除去スプレー・抗菌くん煙剤のどれかを使用する方法が一般的です。こちらでは、浴室で発生したカビの対処方法を簡単にご紹介します。

・塩素系漂白剤を使用して対処する
塩素系漂白剤を使用する場合は、カビの発生箇所に漂白剤を振りかけましょう。黒カビにもしっかりと浸透し、根元から対処することができます。漂白剤が垂れないよう、ティッシュやキッチンペーパーなどをかぶせてパックするとより効果的です。

・アルコール除去スプレーを使用して対処する
アルコール除去スプレーは、ティッシュやタオルにしみ込ませてカビを拭き取りましょう。ただ、カビが付着したまま拭き掃除をしていると、カビを広げる原因になる可能性があります。こまめにティッシュやタオルを交換しながら掃除することが大切です。

・抗菌くん煙剤を使用して対処する
市販の抗菌くん煙剤は、ミスト状の抗菌剤が見落としがちな天井や洗面道具に浸透してカビを取り除いてくれます。月に1、2度の頻度で行えば、効率良く清潔な浴室を保つことができます。塩素系漂白剤やアルコール除去スプレーと併用して行うとより効果的です。

浴室のカビを予防する方法

浴室にカビを発生させないためには、前述の発生条件が整わないように工夫する必要があります。こちらでは、赤カビと黒カビに分けて予防方法をご紹介します。

・赤カビの予防方法
赤カビは、とくに湿度と温度の管理が重要です。入浴後や掃除後には、浴室全体に冷水をかけて温度を下げましょう。また、残った水滴はタオルなどで拭き取るとより効果的です。赤カビの発生しやすい排水口回りや床などは、重点的に行いましょう。毎日の作業が面倒であれば、湿度を下げた後に窓を開ける、換気扇を回すなどでも十分な効果が期待できます。

・黒カビの予防方法
黒カビの予防方法のポイントは、以下の3つです。

●十分な換気をする
●黒カビの栄養となる汚れや赤カビを取り除く
●浴室の温度を下げる

入浴後には窓を開ける、換気扇を回すなどで換気を行い、入浴時以外は24時間換気された環境が理想的です。また、黒カビの栄養の元となる石鹸の残りカスや赤カビは、見かけたらすぐに取り除くようにしましょう。