水のコラム

キッチンのぬめりは実は危険?きれいに保つ秘訣は?

2021年08月16日  キッチンのお掃除

夏場は雑菌が増える時期

さわやかな初夏の季節が過ぎ、長雨に悩まされる季節がやってきました。じとじととした天気が続くと気分まで憂鬱になりがちですが、夏が近くなると気になるのがカビや雑菌の繁殖です。気温が高くなるとカビや菌の活動も活発になり、さまざまな被害をもたらします。

キッチンのシンクに溜まるぬめり汚れも、その一つです。日常的に発生してしまいがちなぬめりですが、放っておくと健康被害につながってしまう恐れもあります。今回はキッチンのぬめりの危険性と、雑菌を増やさない掃除のコツをまとめました。

シンクのぬめりの正体は?

シンクのゴミ受けや三角コーナーの周辺は、放っておくとぬめり汚れが付きます。このぬめりの正体は、カビや大腸菌、黄色ブドウ球菌、緑膿菌などが出す分泌物です。シンクの汚れの主な原因は、食材のカスや洗剤のカス、調理に使った油などです。そういった汚れはカビや菌のエサになりやすいため、そのまま放置すると菌が繁殖してしまいます。

これらの雑菌はもともと人の体内にも存在する常在菌のため、すぐに健康を害してしまうことはありません。しかし免疫力の弱いお年寄りや赤ちゃん、疲労などで抵抗力が弱った方などがいる場合、下痢や嘔吐など、食中毒の原因となりますので注意が必要です。

ついでの掃除でシンクを清潔に

食材のカスなどは毎日捨てていても、シンクのぬめり取りにまで気が回らないという方もいらっしゃるでしょう。ぬめりを放置しておくと、余計にゴミ受けや三角コーナーに触りたくないことになりかねません。結果、ぬめりがひどくなるという悪循環にもなりますので、ぬめりの掃除はこまめに行うことをおすすめします。

シンクについた油汚れや食材のカスであれば、中性洗剤で十分に落とせます。中性洗剤と言われると困ってしまうかもしれませんが、食器を洗う時に使用する洗剤が主な例です。夕食の後にゴミ受けや三角コーナー、シンクの内側を食器用洗剤の残った泡を掃除用スポンジにつけて掃除するだけで、ぬめりの原因となる油や食材カスの汚れを落とせます。

気を付けていただきたいのが、掃除の後、しっかりと泡を落とし切る点です。汚れ落としに使った洗剤のカスも、汚れと同じで菌のエサになってしまうため、掃除の後はしっかりと洗剤も洗い流してください。

ぬめりを落とすには重曹とクエン酸が効果的

既に発生してしまったぬめりには、重曹とクエン酸を使った掃除が効果的です。ゴミ受けや三角コーナー、シンクなど、ぬめりの浮き出ている部分に重曹の粉末を振りかけます。そこに、クエン酸小さじ一杯を200mlの水で溶いたものをかけてください。二酸化炭素の泡が出ますので、換気をしながら30分程度放置します。あとは40℃ほどのお湯で泡をよく洗い流してください。ぬめりが落とし切れていない場合は、スポンジなどで軽くこすると簡単に落ちます。

注意点ですが、重曹は粒が硬く、研磨剤としての作用があるため、ゴミ受けなどの材質によっては傷をつけてしまうことがあります。傷がついてしまいますと、そこから雑菌が繁殖する原因にもなりますので、スポンジなどで擦る場合は先に重曹をきれいに洗い流してから行ってください。掃除後はぬめり予防剤を使用することで、ぬめりの発生を抑えられます。

予防剤が手元にない場合は、アルミホイルを小さく丸めてゴミ受けなどに入れておく方法もあります。アルミホイルが濡れることによって、金属イオンが発生するため、抗菌作用でぬめりを予防できるのです。

また、ぬめりを発生させない対策として、乾燥させることも重要です。ゴミ受けや三角コーナーなど、汚れの溜まりやすい部分は、掃除の後に一度乾燥させることで雑菌の繁殖を抑えられます。

シンクに熱湯は避けるべき!排水管の破損とは?

ぬめり汚れの原因にもなる雑菌ですが、菌ならば熱湯消毒をすればいいじゃないかと考えている方は、お待ちください。シンクに熱湯をかけると、熱で排水管を傷めてしまうことがあるのです。排水管は塩化ビニールという合成樹脂でできていることが多いのですが、この塩化ビニール管の耐熱温度は60℃から70℃程度です。

沸かしたばかりの熱湯をかけてしまうとパイプが曲がってしまい、水漏れの原因になりますので注意してください。料理の最中に知らずに熱いお湯をシンクに流していたという方も、水漏れトラブルを避けるためにも熱湯は水などと一緒に流すか、冷ましてから流すようにしてください。

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