水のコラム
旅行前は要チェック!水回りの注意ポイント
楽しい海外旅行の出発前、防犯や郵便物の管理など、お出かけ前のチェックポイントはいくつかありますが、水回りのチェックも忘れてはいけません。何もせずにそのまま出かけると、帰ってみて「キッチンからいやな臭いが・・・」なんてこともありえます。旅行から帰った後も気持ちよくお風呂やトイレを使うためにも、以下でご紹介する注意ポイントを確認のうえ、旅立ちましょう。
トイレ
長期間の旅行で家をあけるなら、トイレをピカピカにして出かけましょう。浴室・トイレの排水溝は、日常的に使用していれば常に水が流れることで臭いやカビの発生を防いでいます。それが長く使用しないとなれば、いやな臭い・カビ発生の原因になってしまうのです。
旅行へ出かける前に、トイレに除菌タイプの洗剤を流しましょう。トイレ掃除に使える洗剤は、「中性洗剤」「酸性洗剤」「塩素系洗剤」の3種類です。
中性洗剤は日常的な汚れを除去するのに効果的。洗浄力は弱めな分、刺激も少ないのが特徴です。酸性洗剤は黄ばみや尿石などガンコな汚れを落とすのに有効なタイプ。アンモニア臭も取り除く力を持つため、臭いが気になるときに便利なアイテムです。塩素系洗剤は、黒ずみを落としたいときに役立つタイプ。掃除を怠ると便器の内側に黒いリングのようなものができますが、除菌パワーを持つ塩素系ならきれいに洗い落としてくれます。
どのタイプを使うかは、トイレの汚れ具合で決まります。汚れや雑菌の繁殖が比較的軽いのなら中性洗剤でよいでしょう。汚れがたまって黄ばみや黒ずみができているようなら、酸性洗剤や塩素系洗剤を試してください。
お風呂場
お風呂場といえば、湿気がこもりやすく、カビが好む場所。とくに夏場に長期バカンスへ出かける際は、換気対策と全体的なお掃除が大切です。また、排水管の害虫対策も忘れずに。排水管には「トラップ」と呼ばれる、ためた水で害虫の侵入を防ぐ機能がありますが、長期間排水がないと水が蒸発してカビや害虫の発生を許してしまいます。出かける前は、水を多めに流しておきましょう。さらに、排水口には蓋をしておくことが大事です。
お風呂といえば、給湯器も要チェック。とくに冬場のお出かけ前なら、凍結対策が重要です。給湯器が凍結するとお湯がでなくなるだけでなく、配管破裂につながります。給湯器には凍結防止機能があるため、何もしなくてもヒーターが配管を温めてくれます。ただし、電源が切られていれば作動しません。冬場の旅行では、給湯器の電源は入れたままで出発しましょう。
また、水抜きする方法もおすすめです。水を出しっぱなしにすれば凍結を防げますが、水道代を考えると賢明とはいえません。取り扱い説明書をみながら手順にしたがって水抜きをしてください。
キッチン・洗濯機
旅行から帰ってくると、「キッチンからいやな臭いがする」「水漏れがしている」「水道管が凍結して使えない」など、思わぬトラブルに見舞われた・・・。そのようなつらい体験をした方もいるかもしれません。帰宅した後も気持ちよくキッチンを使用するためにも、旅行へ出かける前にキッチン周りのお掃除やお手入れを忘れず行ってください。
キッチンには、悪臭やカビの発生を防ぐ排水トラップが付いていますが、長期間家を離れて水道水を使用しなくなると、排水トラップ内の水が蒸発し、臭いが立ち込めるようになります。外出前に排水口まわりのパーツを分解して一つひとつ洗浄してください。菌や汚れを排除することで、パイプ内をクリーンな状態に保てます。その後、水気をきれいに拭き取り、ぞうきんや布切れなどですき間なく埋めてフタで閉じてください。帰宅後は、忘れずにぞうきんを取り外しましょう。
また、洗濯機の蛇口はしっかり閉めておくこと。かりに地震など何かのはずみでホースが外れると水が流れ出て浸水してしまうかもしれません。賃貸住宅であれば階下の住人に迷惑が及ぶことになります。床上浸水で家財に損害を与えた場合、損害賠償を請求されてもおかしくありません。蛇口と一緒に元栓も閉めておきましょう。
水道の元栓は閉める
「蛇口を閉めても水漏れなどが不安」とお考えなら、元栓を閉めてからのお出かけだと安心です。かりに水道管が凍結・破裂を起こして水漏れになっても、元栓さえしっかり閉まっていれば大量に水が流れ出ることはありません。蛇口には、「上げ止め式」という古いタイプもあり、レバーを下げると水が出てしまいます。落下物がぶつかってレバーが下がり、水が流れっぱなしになるケースも想定されるのです。そのような事態を防ぐためにも、元栓はしっかり閉めてから出かけるのがよいでしょう。
まとめ
長期間水道を使用しない状態が続くと、排水管やS字トラップ、トイレのなかでどんな変化が起こるか分かりません。帰宅してからも安心して水回り設備を使うためにも、適切な処置を講じたうえで出かけましょう。出発する前に、トイレやお風呂、キッチンの清掃に1日使うくらいのスケジュール感だと安心です。