水のコラム

トイレタンクの仕組みはどうなっているのか?部品ごとの役割とは?

2023年01月24日  トイレ

普段私たちが利用しているトイレは、便器の後ろにトイレタンクがついています。トイレタンクは、トイレを正常に機能させるためには欠かせません。

しかし、大掃除などでトイレタンクを掃除する時以外に、なかなかトイレタンクを開ける機会はないのではないでしょうか。

そこで今回は、トイレタンクの仕組みや部品ごとの役割をご紹介します。万が一トイレトラブルが発生した時に役立つので、ぜひ参考にしてください。

トイレタンクの種類

家庭で使用されているトイレタンクは、ロータンクという種類のトイレタンクが主流です。ロータンクとは、タンクが便器に密着するかたちで設置してあるトイレタンクのことです。

ロータンクは大きく分けて2種類あります。水を流す仕組みは同じですが少し形が違うため、それぞれどのようなタンクなのかお話しします。

隅付きのトイレタンク
トイレの壁の隅に三角柱型のタンクが設置されていることがあります。これが隅付きのトイレタンクです。公衆トイレや築年数の古い住宅でよく目にするのではないでしょうか。

隅付きのトイレタンクは便器に密着しておらず、三角柱型のタンクから排水管が伸びており、その排水管が便器につながっているような形になっています。和式でも洋式でもこのタイプは存在しますが、現在はかなり数が少なくなってきています。

密結型のトイレタンク
密結型のトイレタンクは、その名のとおり洋式便器に密着するかたちで設置されたトイレタンクです。密結形トイレタンクや、密結型トイレタンク、密結ロータンクなど各企業によって名称が若干違いますが、形はほとんど変わりません。現在はこのタイプが主流のため、一度は見たことがあるのではないでしょうか。

密結型トイレタンクの中にも、手洗い付きのものと付いていないものがあります。手洗い付きのものは水が出る蛇口が左側に付いているものが多いですが、中央部分に付いているものもあります。

トイレタンクの部品別の役割

トイレタンクを開けると、さまざまな部品が取り付けられているのがわかります。一見複雑そうにも見えますが、意外とシンプルな構造です。

万が一、水がでない、水が溢れてきたといったトラブルが発生した場合、トイレタンクの部品をしっかり理解しておけば自力で解決できる可能性があります。そのため、どんな部品が取り付けられているのか確認しておくようにしましょう。

止水栓
止水栓とは、タンク内に給水するための給水管とその水を流すパイプの間に付けられている栓です。多くのタンクで、壁や底に近い部分に設置されています。

止水栓を閉めることで給水を止めることができるため、水のトラブルが発生した際には必ず止水栓の開閉が必要となるでしょう。

マイナスドライバーを使用しないと開閉できない仕様のものが多いですが、現在はハンドルタイプのものもありマイナスドライバーがなくても開けることができます。自宅の止水栓はどのようなタイプなのか、事前に確認しておきましょう。

ボールタップ
ボールタップとは、タンクの中に給水する際に使用される部品です。外にある給水管にボールタップの根元がつながっており、ボールタップの先端には支持棒と呼ばれる棒が付いています。

トイレタンクに入っている水の水面が上下することで、ボールタップは自然に弁を開閉する仕組みになっています。ボールタップがトイレタンク内の水量によって自然に給水してくれるので、タンク内の水は一定量を保つことができています。

浮球
浮球とは、ボールタップの先端に付いている支持棒の先に付けられている部品です。浮球が水位によって上下することで、支持棒からボールタップに伝えられます。そのため、ボールタップが弁を自然に開閉するために浮球は必要な部品であるということです。

レバー
レバーとは、引いたり押したりすることで水量の調節を支持する部品です。レバーにはフロートバルブにつながるチェーンが接続されています。

オーバーフロー管
オーバーフロー管とは、管の形をした部品です。根元部分にはフロートバルブが取り付けられています。通常は使用されることがありませんが、フロートバルブが故障した事によるトラブルの際に使用されます。

たとえば、タンク内の水が溢れかえってしまった場合にはオーバーフロー管をとおして外に水を排出できます。そのため、トラブルがおこった時に必要な部品として常にタンク内に置かれているということです。

オーバーフロー管にはWLという文字が彫られている場合があり、この文字がある部分が標準水位となります。基本的にこの水位までは水量が必要であるということを表しているので、水位が減りすぎている場合のチェック方法として覚えておきましょう。

また、WLという刻印がない場合は、オーバーフロー管の上から2〜3cmが標準水位となります。そのため、刻印がない場合のチェック方法として覚えておくとよいでしょう。

チェーンとフロートバルブ
フロートバルブとは、チェーンでレバーにつながれているゴム製の部品です。最近では、プラスチック製のフロートバルブもあります。

レバーを引くと自動的にフロートバルブが開き、便器内に水を流す仕組みになっています。そしてある程度水を流すと、排水口をフロートバルブが塞ぎ水を止めます。

このように、フロートバルブはレバーと連動することで水の出し入れをする重要な部品です。

トイレタンクの仕組みはどうなっているのか?

トイレのレバーを引けば水が流れるという私たちにとって日常的な光景は、実はトイレタンクが正常に機能しているからこそ行われているものです。水を流すためにトイレタンクの中でどのような作業が行われているのか、その仕組みをご紹介します。

まず、トイレのレバーを回すとチェーンでつながれたフロートバルブが持ち上がります。そしてタンクの水が便器内に流れていきます。

水が流れることで次第に水位が下がり、ボールタップにつながれた浮球が水位と共に下がっていきます。そして、ボールタップに付いている弁が開くと、タンク内に水が入ってくる仕組みです。

タンク内へ一定量水が入ると、それと共に浮球が上に上がります。浮球が上に上がることでボールタップの給水は終わり、排水口をフロートバルブが塞いで元に戻ります。

このように、トイレタンクの中では部品それぞれがうまく連動することで便器内に水を流しています。単純なシステムではありますが、レバーを引くとこういった一連の流れが行われていることはなかなか知ることができません。そのため、トイレタンクの中でトラブルがおこった時のためにも、通常はこのような仕組みで動いているということを覚えておくとよいでしょう。

まとめ

今回は、トイレタンクの仕組みや部品ごとの役割についてご紹介していきました。普段なかなか開けることのない場所なので、知らなかったことも多いのではないでしょうか。

トイレタンクは便器内に水を流すための主要部分なので、トイレタンクに何か不具合が生じた場合何かしらのトラブルが発生します。たとえば、水が少量しか流れない、水が溢れてくるといったトラブルです。

トイレタンク内にある部品はプラスチックやゴムでできているものもあるため、長期間使用し続けると傷ができたり破損したりする可能性があります。そして、経年劣化によりトラブルを招いてしまうので、トイレタンク内も定期的にメンテナンスするようにしましょう。

関連記事

あいち水道職人(愛知水道職人) 0120-492-315

あいち水道職人(愛知水道職人) 0120-492-315