水のコラム
ウォシュレットが故障した時の修理費用は?賃貸の場合は誰が負担する?
ウォシュレットの水が出ない、水が止まらない、水漏れしている、水は出るのに温度調整ができないなどのトラブルが起きている場合、それらはウォシュレットの故障が原因かもしれません。
ただし、実は故障ではなかったというケースもたくさんあります。
そのため、修理を依頼する場合、故障しているかどうかを事前にチェックしてから頼むのが良いでしょう。
そこで、今回は、ウォシュレット故障の症状別の原因や修理方法、予防策や賃貸の場合の対応についても解説します。
ウォシュレットが故障したかもしれないとお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
ウォシュレットが故障した際にまず確認すること
ウォシュレットが故障していると判断する前に、まず以下のことについて確認しましょう。
・ウォシュレットの電源がはいっているかどうか
・トイレ・ウォシュレットに水が通っているかどうか
・ウォシュレットがきちんと設置されているかどうか
ウォシュレットの故障ではなく、以上の点が問題である可能性もあります。
ウォシュレットの電源がはいっているかどうか
ウォシュレットが動かない場合、ウォシュレットの電源がはいっているかどうか確認しましょう。
もしかしたら故障ではなく、電源が入っておらず、起動しないのかもしれません。
電源が入らない場合は、コンセントがささっているかも同時に確認しましょう。
また、ウォシュレットのなかにはワイヤレスリモコン付きのウォシュレットもあります。
ワイヤレスリモコン付きのウォシュレットの場合は、リモコンの電源を入れないと反応せず、使えません。
コンセントがささっているのに反応しない場合は、電源切れマークがないか確認しましょう。
また、電池を交換しても電源が入らない場合は、ウォシュレットではなく、リモコンが壊れている可能性も考えられます。
トイレ・ウォシュレットに水が通っているかどうか
ウォシュレットが動かない場合、トイレ・ウォシュレットに水が通っているかどうかを確認する必要があります。
ウォシュレットのノズルが作動するにも関わらず、水がでない場合には、以下の点を1つずつ確認してください。
・断水していないか
・水道の元栓は閉まっていないか
・水道管が寒さで凍っていないか
・給水フィルターにつまりが生じていないか
ウォシュレットの故障ではなく、上記のような問題が生じている可能性があります。
マンションやアパートなどの集合住宅の場合、ウォシュレット以外にキッチンなど他の水も出ない場合は、貯水槽からの給水が止まっている可能性が考えられます。
管理会社や大家さんに確認してもらいましょう。
ウォシュレットがきちんと設置されているかどうか
ウォシュレットが作動しない場合、正しく設置されているかどうかを確認してください。
ウォシュレット本体の設置がきちんとできていない場合、ウォシュレットは反応しません。
正しく設置されているかどうかは、ウォシュレットを揺さぶってみることで分かります。
正しく設置されている場合は、グラグラしません。
ウォシュレット故障の原因と修理方法
ウォシュレット故障の症状別の原因と修理方法をご紹介します。
自分で修理可能なものもありますが、作業に自信がない場合や修理を試みても問題の症状が改善しない場合は、業者に依頼しましょう。
水が止まらない場合
停止ボタンを押してもウォシュレットから水が止まらない場合の原因は、以下の2つが挙げられます。
・電源部分との連携
・リモコンの電池切れ
電源部分との連携
停止ボタンを押してもウォシュレットの水が止まらない場合は、電源部分との連携が上手くできていない可能性があります。
まずは、電源プラグの抜き差しや操作パネルの電源ボタンのオンオフを繰り返しましょう。このようなリセット操作で改善する場合もあります。
リセット操作で改善しない場合、TOTOの製品であれば電源プラグに「切表示ランプ」と「リセットボタン」が付いています。
切表示ランプが点灯していたら、リセットボタンを押すことで、改善します。
それでも問題が改善しない場合は、被害が大きくなる前に早めに業者に依頼しましょう。
リモコンの電池切れ
リモコン付きのウォシュレットの場合は、リモコンの電池切れの可能性があります。
たとえば、洗浄ボタンを押した後にリモコンの電池が切れてしまった場合、停止ボタンを押しても反応しません。
リモコンの電池をしばらく交換していない場合は、新しい電池に交換して確認しましょう。
水が出ない場合
ウォシュレットの電源がついているにも関わらず、水が出ない場合の原因としては、大きく分けて以下の3つが挙げられます。
・設定が弱になっている
・ノズルの汚れ
・給水フィルターの目詰まり
設定が弱になっている
ウォシュレットの水圧が弱い場合は、洗浄の強さが「弱」に設定されている可能性があります。
一番弱い洗浄設定の場合は、チョロチョロとしか水が出ません。
洗浄の強さを変更することで、水圧を調整できます。
ノズルの汚れ
ノズルの吐水口が汚れていると、水が出ない可能性があります。
汚れがつまって水がでないことがあるからです。
ノズルの汚れが原因の場合、ノズルの吐水口を掃除することで症状が改善できます。
自動お掃除機能のないノズルの掃除方法は、以下のとおりです。
・止水栓を閉める
・ノズルを引き出す
・ノズルの吐水口を歯ブラシで掃除する
・トイレ用掃除シートなどで拭き掃除をする
・ノズルを戻す
・止水栓を開ける
ノズルの吐水口を掃除する際は、歯ブラシを使うと良いでしょう。
また、ノズルを引っ張る際は、壊れないように優しく引き出すように気をつけましょう。
給水フィルターのつまり
ウォシュレットから水が出ない場合、給水フィルターがつまっている可能性があります。
給水フィルターは水道水を濾過する役割があり、ゴミや汚れが溜まりやすいため、定期的に掃除しなければいけません。
給水フィルターの掃除は、以下の手順で行います。
・トイレの止水栓を閉める
・給水フィルターを取り外す
・歯ブラシなどで汚れを除去する
・給水フィルターを取り付ける
・トイレの止水栓を開ける
また、給水フィルターを交換する場合は、以下の手順で行います。
①トイレの止水栓を閉める
②給水フィルター付水抜栓を外す
③新しい給水フィルター付水抜栓を取り付ける
④トイレの止水栓を開ける
前述のように、給水フィルターの設置場所は商品ごとに異なるため、お使いの商品のどこに給水フィルターがあるのかあらかじめ確認してから行いましょう。
水漏れしている場合
ウォシュレットが水漏れしている場合の原因は、大きく分けて以下の3つが挙げられます。
・ノズル
・給水管・分岐栓
・給水フィルター付の水抜栓
どこから水漏れしているかにより、原因と修理方法が異なります。
ノズルから水漏れしている場合
ウォシュレットのノズルから水漏れしている場合は、故障ではないので安心してください。
ウォシュレットは、ノズルをきれいにするために自動洗浄によって水を出すことがあります。
ただし、ウォシュレットの電源が入っていないにも関わらず、水が出ている場合や水量が多い場合は、故障による水漏れかもしれません。
その場合の原因は、以下の2つがあげられます。
・ノズル本体のパッキン
・バルブユニット
どちらの部品が故障している場合でも、部品を交換すれば症状が改善します。
ノズルの本体のパッキンのみ販売されていることは少ないため、パッキンに不具合がある場合でもノズルごと新しいものに取り替えましょう。
自分で修理する場合は、以下の手順で修理を行います。
①部品を取り寄せる
②給水ホースを取り外す
③本体を分解する
④故障している部品を交換する
市販されている部品の場合は取り寄せ可能ですが、市販されていない部品はメーカーに問い合わせましょう。
また、ノズルを取り替える際は便座を外して分解し、内部の電子基板に設置するという難易度の高い作業が必要となるため、作業に不安を感じる方は業者に依頼してください。
給水管・分岐栓
ウォシュレットが付いたトイレには、給水ホースが分岐していますが、給水管や分岐栓から水漏れしている場合は、以下の2つが原因として挙げられます。
・トイレタンク側のナットの緩み
・止水栓側のナットの緩み
・給水管内部のパッキンの劣化
トイレタンク側、止水栓側のナットの緩みが原因の場合は、ホームセンターやネットで購入できるモンキーレンチでナットを締めれば症状が改善します。
給水管内部のパッキンの劣化が原因の場合は、ホームセンターやネットで購入できる給水管内部のパッキンの交換により解決できるでしょう。
給水管内部のパッキンの交換は、以下の手順で行います。
①水道の元栓を閉める・トイレの止水栓を閉める
②ナットを外す
③給水フィルターを取り外す
④パッキンを交換する
⑤水の元栓を開ける・トイレの止水栓を開ける
前述のように、給水フィルターは商品ごとに設置場所が異なります。お使いの商品の給水フィルターがどこに設置されているのか事前に確認してから行いましょう。
給水フィルター付の水抜栓
給水フィルター付の水抜栓から水漏れしている場合、以下の2つが原因として挙げられます。
・給水フィルターのつまり
・パッキンの劣化
給水フィルターにつまりが生じている場合は、掃除またはホームセンターやネットで購入できる給水フィルターの交換、パッキンの劣化が原因の場合はホームセンターやネットで購入できるパッキンの交換により、症状の改善が可能です。
給水フィルターを交換する場合は以下の手順で行います。
①トイレの止水栓を閉める
②給水フィルター付水抜栓を外す
③新しい給水フィルター付水抜栓を取り付ける
④トイレの止水栓を開ける
前述のように、給水フィルターは商品ごとに設置されている場所が異なるため、お使いの商品の給水フィルターがどこにあるのか確認してから行いましょう。
温度調整ができない場合
ウォシュレットから出る水の温度調整ができない場合は、以下の3つの原因が挙げられます。
・設定温度が低くなっている
・節電モードになっている
・温水切れ
設定温度が低くなっている
ウォシュレットからお湯が出ない場合、設定温度が低くなっている可能性があります。まずは設定温度が低くなっていないかを確認してください。
寒い時期は水温も低くなるため、設定温度を高めにしておくと良いでしょう。
節電モードになっている
ウォシュレットの温度調整ができない場合、節電モードになっている可能性があります。
節電モードがオンになっている場合、あまり使わない時間帯は水温を下げて節電しているため、不便に感じる場合は節電モードをオフにしておきましょう。
温水切れ
ウォシュレットの温度調整ができない場合、温水切れの可能性があります。
ウォシュレットには、タンクにあらかじめ温水を溜めておく貯水式とその場で温水を作る瞬間式の2種類があります。
貯水式の場合、使用頻度や使用時間の長さによって、温水切れになり、しばらくお湯が出ません。温水切れの場合は、5〜10分で再び温水が出るようになるため、慌てずに待ちましょう。
反応がない場合
ウォシュレットが反応しない場合、以下の3点が原因として挙げられます。
・着座センサー・人感センサー機能の誤作動
・リモコンの電池切れ
・ノズルの汚れ
着座センサー機能の誤作動
ウォシュレットが反応しない場合、着座センサー・人感センサー機能が誤作動を起こしている可能性があります。
便座カバーや便蓋カバーをしている場合は、全て外してください。
ウォシュレットによって異なる可能性がありますが、一般的には便座の後ろに着座センサー、人感センサーは外側の奥に設置されているため、カバーを付けていると誤作動を招く可能性が高くなります。
また、着座センサー・人感センサーが汚れている場合もうまく作動しません。
トイレ用クリーナーなどでセンサーの拭き掃除をしましょう。
リモコンの電池切れ
ウォシュレットが反応しない場合、リモコンの電池切れの可能性があります。
リモコンの電池をしばらく変えていない場合は、新しい電池に交換して確認してみましょう。
ノズルの汚れ
ウォシュレットのノズルが動かない場合、ノズルが汚れている可能性があります。
ノズルは汚れが付着しやすく、ノズルの動きを制御する場合がありますが、ノズルの掃除をすることでノズルが作動するようになるでしょう。
自動洗浄機能のないノズルは、以下の手順で掃除します。
・止水栓を閉める
・ノズルを引き出す
・ノズルの吐水口を歯ブラシで掃除する
・トイレ用掃除シートなどで拭き掃除をする
・ノズルを戻す
・止水栓を開ける
ウォシュレットの故障を防止するためには
ウォシュレットは劣化するものですが、故障を防ぐために日々の行いで長持ちさせることもできます。
そこでウォシュレットの故障を防ぐ方法について解説します。
ウォシュレットの平均寿命
ウォシュレットの平均寿命は、7〜10年ほどだと言われています。
故障が疑われる場合は、購入してからの期間を思い出しましょう。
使用年数が長い場合、部品が廃盤になっていたり、修理費用が高額になったりすることもあります。
そのような場合は、修理ではなく買い替えを検討してみましょう。
ウォシュレットを長持ちさせる方法
ウォシュレットを長持ちさせるには、以下の3つを日頃から心がけましょう。
・ノズルのこまめな掃除
・ノズル出口部分のこまめな掃除
・ノズルシャワー部分のこまめな掃除
ノズルのこまめな掃除
ノズルに汚れが溜まってカビや雑菌が繁殖すると、ノズルの故障やウォシュレット本体にも悪影響を及ぼすため、こまめな掃除が必要です。
ノズルは汚れが付きやすく、特にウォシュレットの洗浄設定が強ければ強いほど跳ね返りも多くなります。
また、ノズルの収納部分は多湿のため、掃除をしないとカビや雑菌が繁殖しやすい傾向にあります。
週に1〜2回汚れをチェックし、汚れをトイレットペーパーやトイレ用掃除クリーナーで拭き取るようにしましょう。
ノズル出口部分のこまめな掃除
ノズル出口部分が汚れていると水の出が悪くなるため、定期的に掃除しなければなりません。
ノズル出口部分の掃除は、自動洗浄機能があるノズルの場合、自動洗浄後に中性洗剤を染み込ませた布でノズルを拭きます。
自動洗浄機能がないノズルの場合、以下の手順でノズル出口部分を掃除しましょう。
①止水栓を閉める
②ノズルを引き出す
③トイレ用掃除クリーナーで汚れを拭き取る
④ノズルを戻す
⑤止水栓を開ける
ノズルを引き出す際は、壊れないようにやさしく引き出しましょう。
ノズルシャワー部分のこまめな掃除
ノズルシャワー部分は汚れが付着しやすいため、こまめな掃除が必要です。
ノズルシャワー部分の掃除は、以下の手順で行います。
・止水栓を閉める
・ノズルを引き出す
・シャワー穴や先端を歯ブラシなどで磨く
・トイレ用掃除クリーナーで汚れを拭き取る
・ノズルを戻す
・止水栓を開ける
シャワー穴や先端を掃除する際は、歯ブラシを使うのがおすすめです。あまり強く擦りすぎると逆効果になる恐れがあるため、汚れが取れる程度に軽く擦るようにしましょう。
ウォシュレットが故障した時の修理費用
賃貸のウォシュレットが故障してしまうと、修理費用は誰が負担するのか、気になるものです。
ここでは、賃貸のウォシュレットが故障した際の費用の負担先、注意点について解説します。
賃貸のウォシュレットが故障した際の注意点
賃貸のウォシュレットが故障した場合は、以下のように行動しましょう。
・本当に故障しているのか確認する
・故障の状況や品番を撮る
・大家または管理会社に報告する
まずは本当に故障しているのか確認します。
故障していると判断した場合は写真を撮り、大家または管理会社に故障の状況やウォシュレットの品番を伝えましょう。
品番はトイレの蓋や便器の下側、トイレタンク、リモコンの側面などに記載されています。
つづいて、管理会社に以下について報告します。
・故障した日時
・不具合の症状
・故障の原因
・撮影した写真
・修理または交換を依頼したい旨
勝手に修理を行わず、大家または管理会社に報告し、言われた通りに対応しましょう。
修理費用は誰が負担する?
まずは、重要事項説明書を見てウォシュレットが初期設備なのか確認します。
初期設備とは、賃貸物件に最初から設置されている設備のことです。
初期設備だった場合、経年劣化による故障であれば、大家または管理会社が修理費用を負担します。
一方で、初期設備ではなく、前の住人が後から付けた場合の修理費用は現借主となる可能性があります。
まとめ
ウォシュレットが故障したかなと思ったら、まずは本当に故障しているのか確認しましょう。
不具合のある症状により、修理方法は異なるため、それぞれの症状にあった修理を行ってください。
ただし、自分で修理するのが不安に感じる方は、業者に依頼しましょう。
また、賃貸の場合は初期設備であるのか、前の住人の後付けであるのかによって修理費用を負担する方が異なります。
賃貸のウォシュレットが故障した際は、修理をする前にまず重要事項説明書を見て、初期設備かどうかを確認しましょう。
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