水のコラム

水漏れはパッキン交換で簡単に修理できる?交換すべき3つのサインをご紹介

2023年09月27日  水漏れトラブル

昨今のDIYブームで水漏れなどは自分で行う、という方も多いのではないでしょうか。

水漏れの原因としてよく挙げられるパッキンの劣化や不具合は、自分で簡単に修理することができます。

この記事では、パッキンの種類と交換手順などをご紹介いたします。

ご自身で修理をした際の注意点や修理することが難しいものも一緒にご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

パッキンの種類を特定する方法

パッキンの交換をするためには、まずその種類を特定する必要があります。

パッキンには多種多様な種類があり、サイズや形状、使用環境などによって使い分けられています。

間違った種類のものを購入してしまうと、交換や修理を行う時に蛇口などに合わず、買い直すことになりかねません。

余計な出費をしないためにもパッキンの種類を特定するための方法を解説いたします。

 

水道のパッキンは主に5種類

水回りには、主に5種類のパッキンが使用されています。

 

平パッキン

平パッキンは平べったい形状で、さまざまなサイズが取り揃えられています。

接続部品との間に挟まって、押しつぶされる形で水が漏れないようにしています。

用途は多岐に渡りますが、主に蛇口や接続部に使用されており、水回りのあらゆるところで使用されているパッキンです。

 

Oリング

Oリングは丸いドーナッツ状の形をしており、主に蛇口やシャワーの接続部、根本などに使われています。

なめらかなカーブとなっており、カドがありません。

こちらは接続先が丸い形をしている部品と挟まって使用されており、高い気密性と機能を持つため、水道のみならず、さまざまな場所で使用されています。

 

三角パッキン

三角パッキンは、三角とはいいますが、一見すると台形のような形になっているのが特徴です。

中央に向かって盛り上がっており、部品が通れるように穴が空いています。

主に蛇口内部のハンドル部分に使用されており、ハンドル下のナットにぴったりと収まるようになっています。

 

Uパッキン

Uパッキンは、Oリングとよく似ていますが、溝がつけられ、断面がUの字をしているパッキンです。

「Xパッキン」や「OVパッキン」など溝の形状やサイズにより呼び方が変わり、蛇口のハンドル部分などの回す箇所に使われています。

三角パッキンとUパッキンはハンドルやレバーの操作で摩耗しやすく、パッキンの交換目安である10年よりも前に交換しなければならないこともあります。

 

コマパッキン

コマパッキンはこまのような形をしている「水栓コマ(ケレップ)」と呼ばれる部品に付属しており、配管から流れてくる水を流したり、せき止めたりする役割があります。

通常のコマパッキンや節水ができるタイプのもの、寒冷地などで使用するためにビス止めされているタイプのものなどがあり、交換する際はどのタイプのものかを確認するようにしましょう。

 

蛇口にタオルを巻いて水漏れ箇所を確認する

どこのパッキンから水漏れをしているかを知るために、水漏れをしている蛇口にタオルを巻きましょう。

タオルが濡れている場所が蛇口の先端、または根本からなのかでどのパッキンに問題が起こっているのかがわかります。

それでもどのパッキンに問題があるのかわからない場合は、ホームセンターなどの工具に詳しい店員に、蛇口のどこの部分から水漏れをしているかを伝えると必要なパッキンを教えてもらえます。

 

パッキン交換が必要になる3つのサイン

パッキンを交換しなければいけない場合とは、下記のような状態になっている場合のことです。

 

  • ●水漏れを起こしている
  • ●設置から10年前後が経過している
  • ●パッキンの周囲が汚れている

 

水漏れを起こしている

水漏れを起こしている場合はなるべく早くパッキン交換を行いましょう。

水漏れは処置が後手に回るほど、被害が広がりかねません。

自分の家が汚れるだけに留まらず、ひどい場合はご近所の方々へ二次被害が出る恐れもあります。

そのうえ、水漏れで出た水道代は基本的に自費となるため、高額な請求書を受け取ることになってしまうでしょう。

また、パッキンが原因で水漏れを起こす確率は比較的高めです。

しかし、なかには別の部品の故障や配管の歪み、寿命といった異なる要因によって水漏れが生じている場合もあるため、速やかに原因を確認し、対処が可能かどうかを判断するようにしましょう。

 

設置から10年前後が経過している

水回りのものを設置してから10年以上が過ぎている場合は、パッキンが古く、傷んでいることが多い傾向があります。

基本的にパッキンは10年前後が寿命とされており、縮んでしまったり、あきらかに弾力などがなくなったりしてしまいます。

使用頻度が少ない場所でも、設置されてから10年以上経過しているパッキンは劣化していると考えたほうが良いでしょう。

そのため、水回りの設置から10年ほど経っている場合は交換を行うのがおすすめです。

 

パッキンの周囲が汚れている

パッキンとその周りを触った際に指が黒くなったり、煤のようなものがついていたりするのは、交換する時期が近い証拠です。

これはパッキンにカビが生え、劣化している状態であることを指しているためです。

カビ取りなどの掃除を行うのも良いですが、黒く汚れるということは、ゴムの表面が削れていることを意味しています。

ゴムの表面にひびなどが入ってしまうと弾力が著しく無くなってしまうため、後々に不具合を起こす原因になりかねません。

パッキンと周囲を触って指が汚れるほどであれば、新しいパッキンに取り替える必要があります。

 

パッキン交換の手順

次にパッキンの交換方法について、ご紹介いたします。

 

蛇口の種類によって必要な道具が変わる

パッキンを交換するために必要な道具は、蛇口によって変わります。

どの蛇口においても主に必要とされる道具は、以下の3つです。

 

  • ●モンキーレンチ
  • ●ピンセット
  • ●ドライバー類

 

どこが水漏れをしているかを特定する

まずはどこで水漏れが起きているかを確認しましょう。

場所の特定はもとより、蛇口のどの部分に不具合が出ているかも確認します。

場所が確認できたら、被害が広がらないよう水漏れしている付近には雑巾などを敷いておくようにしましょう。

 

パッキンの種類とサイズを確認する

タオルを蛇口に巻いて、どの部分のパッキンに不具合が出ているかを見ましょう。

蛇口や根本の台座などに、メーカーやロット、型番などが記載されていることがあるため、そちらも一緒に確認します。

同メーカーのものを使用すると、同じサイズだけど合わないなどといった問題を防ぐことができますし、再び水漏れなどのトラブルの原因となることを防げます。

種類とサイズが確認できたら、ホームセンターやネットで購入します。

古い蛇口の場合、蛇口の製造が終了し、周辺部品のものも同様に製造が終了しているということがあるため、購入の際は代用できるものかをしっかり見極めることが大切です。

どこにもメーカーの記載などがない、という時は、蛇口を分解して種類とサイズを確認しましょう。

 

止水栓を止める

止水栓を閉めて、一時的に水の供給を止めます。

お風呂場などで止水栓が見当たらないという場合は、家全体の水を調整する元栓を閉めてから作業を行います。

止水栓を閉めておかなければ給水管を通して水がずっと流れてくるため、作業の場所に関わらず必ず閉めてから作業を行いましょう。

 

パッキンの交換方法

パッキンの交換方法は、蛇口の種類とどこから水が漏れているかによって変わります。

一般的な家庭で使用されている蛇口は主に、単水栓、混合水栓、レバーハンドル混合水栓の3種類です。

単水栓とは、水を出すハンドルが一つだけ付いており、水かお湯のどちらかだけを蛇口からだすことができるもののことです。

混合水栓はハンドルが2つ付いており、一つの蛇口から2つのハンドルを調整することでお湯と水の両方を出せる水栓です。

レバーハンドル水栓は上下左右に動くハンドルが一つ付いており、レバーを左右に動かすことで一つの蛇口からお湯と水の切り替えと調整を行うことができます。

それぞれの蛇口で水が漏れた場合、手順や必要な工具などが多少変わるため注意が必要です。

それでは,蛇口の種類別に、パッキンを交換する方法をご紹介いたします。

 

単水栓のパッキン交換

単水栓のハンドルから水が漏れている場合は、以下の手順でパッキン交換を行います。

 

  1. ハンドルを止めているビスを外して、ハンドルを取り外す
  2. パッキンがずれないよう固定されているナットを外して、パッキンを交換
  3. ナット、ハンドルを元に戻す
  4. ハンドルを回しても水が漏れない、ハンドルがきちんと回ることを確認

 

ケレップ(水栓コマ)に付属しているコマパッキンを交換する際は、ハンドル部のナットとパッキンの下に付いているスピンドルと呼ばれる部品を外します。

スピンドルが取れるとコマパッキンが見えますので交換を行い、あとは外した時とは逆の順番で元に戻していきましょう。

ハンドルが無事に回って、水が漏れないようなら交換は完了です。

水が出る吐水口の接続部分から水が漏れている場合は、レンチで接続部分のナットを回して緩め、吐水口と水栓を離して分解します。

接続部分のパッキンを交換して元に戻せば、完了です。

 

混合水栓のパッキン交換

水とお湯を出すハンドルが2つ付いている混合水栓から水漏れしている時は、以下の通りにパッキン交換を行いましょう。

 

  1. ハンドルの頂点部分についているキャップを取る
  2. キャップ内にあるハンドルを固定するネジをドライバーで緩めて、ハンドルを外す
  3. スピンドルを覆っているキャップを外し、レンチを使用してナットを緩めて外す
  4. スピンドルの下にケレップがあるので交換する
  5. 外した順番とは逆に取り付けていき、元に戻す
  6. ハンドルが回ることや水漏れなどを確認して完了

 

頂点部分のキャップはやや外しにくいため、マイナスドライバーなどを差し込んでテコの原理のように使用すると取りやすいでしょう。

通称クランクと呼ばれる、混合水栓が付いている壁に近い接続部分から水が漏れている場合は、接続部分のナットを緩めて水栓部分を外します。

この時、片方だけ外すと水栓を落としたりする可能性があるため、二ヶ所同時に外すように作業を行いましょう。

クランクのパッキンを交換し、ナットをレンチでしっかり固定して元に戻します。

水が漏れていなければ、完了です。

吐水口は、単水栓と同様の手順で交換を行います。

 

レバーハンドル混合水栓のパッキン交換

レバーハンドル混合水栓の中はカートリッジとなっているため、吐水口や根本から水漏れしている時は、メーカーのカートリッジを交換しなければいけません。

 

  1. ネジを外して、レバーを取り外す
  2. ハンドル部分からの水漏れ時は、この時にパッキンを交換
  3. 根本や吐水口の場合は、外カバーを外す
  4. 中のカートリッジを交換する
  5. 外カバーとハンドルを元に戻し、水漏れがないかを確認

 

中のカートリッジを交換しても水漏れが収まらない場合は、別の要因であることが考えられます。

 

パッキンを交換する際の注意点

交換方法自体は単純なので、工具にあまり慣れていない初心者の方でもパッキンを取り替えることができるでしょう。

しかし、専門の業者ではないため、予期せぬ不具合が出てくることもありえます。

自分で修理を行う際に注意すべき点は以下のとおりです。

 

  • ●不備が出る時もある
  • ●賃貸の場合は大家さんか管理会社へ連絡
  • ●パッキンからの水漏れは補修テープなどは使えない

 

不備が出る時もある

自分で交換や修理などを行うと、手順や工程を間違えるなど、後々に不備が出ることもあります。

再び水漏れを起こしてしまったり、ハンドルが回らなかったりなどといった問題が起きてしまうこともあるため、自分で交換・修理を行う際は十分留意しておきましょう。

 

賃貸の場合は大家さんか管理会社へ連絡

賃貸で問題が起きた場合は、先に大家さんか管理会社へ連絡しましょう。

賃貸は部屋にある全ての部品が大家、または管理会社のものです。

問題が起きた時は速やかに連絡を行うことが重要です。

また、水漏れなどの費用は管理会社、大家が負担してくれる可能性が高い傾向があります。

 

パッキンからの水漏れでは補修テープなどは使えない

水漏れといえば、補修テープなどで応急処置を行うといった手段が取られることもあります。

しかし、パッキンの劣化や不具合が原因の時は、補修テープを施しても意味がありません。

水を止めようとしてハンドル部分に巻くなどといったことをしても、パッキンの代わりなどにはならないため、補修テープの隙間などから水が漏れてくる可能性があります。

 

自分ではパッキン交換ができないものもある

給湯器などのパッキン交換

蛇口と形がよく似ている給湯器も自分でパッキン交換ができると思われる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、給湯器はガスなどの配管が入り混じり、大変複雑な形をしています。

そのため、給湯器は初心者でなくともパッキン交換が難しい機器です。

このように、ガスの配管など他の配管や電線などが組み合わさっている特殊な機器のパッキン交換は大変難しいので、自力で交換することはあまりおすすめできません。

 

難しいようなら無理をしないで業者に依頼しよう

特殊な機器でなくとも、自分でパッキンを交換するのが難しいと思われる方は、無理せず業者に依頼するようにしましょう。

昨今では数多くの水道修理業者があるため、不当な高額請求などの被害にあわないようにするため、余計な部品代などが取られないか、しっかりと見定めて、業者を選ぶようにしましょう。

 

水道の修理業者に依頼した場合の相場

パッキンの交換を水道の修理業者に依頼した場合、相場は5,000円前後となっています。

交換する場所やパッキンの種類により変動するため、交換が難しいようなら別途で費用などがプラスされることもあります。

そのため、まずは見積もりを取っておくことがおすすめです。

また、依頼をする前に自力で修理を行ったものの水漏れが再発してしまったという場合は、そのことをしっかりと業者の方に説明しておくことが大切です。

 

賃貸の場合は契約書を確認

賃貸の場合は、まず大家さんか管理会社への連絡が必須です。

しかしなかには、パッキンなどは消耗品として、借り主が負担するようになっている場合もあります。

水道の部品などは、どのような分類に分けられているか、いざという時のために契約書をしっかり確認しておきましょう。

 

まとめ

ここまで、水道のパッキン交換について紹介いたしましたが、いかがだったでしょうか。

パッキン交換は必要な道具があれば単純な手順で直すことが可能なため、工具などに不慣れな初心者の方でも気軽に挑戦できます。

しかし、賃貸や給湯器など自分でパッキン交換ができないものもあり、自分でできないと判断した際は迅速に修理業者に依頼するようにしましょう。

再び水漏れするリスクもあるため、決して無理はせず、できる範囲をしっかりと見極めましょう。

水道の修理業者を探しているという方は、水道局指定の専門業者に依頼するのがおすすめです。

水道局指定のため、高額な費用を請求したり、余計な部品購入を促したりすることを心配する必要がありません。

愛知県で水回りのことでお悩みの方は、ぜひ「あいち水道職人」にご相談ください。

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