水のコラム
水道の根元がゆるい原因や自力での直し方を解説!保険や水漏れの修理方法も
「水道の根元がゆるいのはなぜ?」
「水道がグラグラするのは自力で直せるものなの?」
「水道の修理に火災保険って使えるのかな?」
というようなさまざまなお悩みを本記事で解決できるでしょう。
水道の根元がゆるくなるのは、蛇口本体に問題があるパターンとそうではないパターンがあります。
ただし、蛇口の種類によっては複雑でプロに依頼したほうが良い場合もあります。
以降では、自力でぐらつきを元に戻す方法とプロに任せたほうが良いパターン、保険や水漏れの症状がみられる場合の修理方法を解説します。
目次
水道の根元がゆるい!グラグラする原因とは?
水道の根元がゆるいときに考えられる原因を紹介します。
固定ナットやネジがゆるんでいる
シングルレバー混合栓のタイプを使用している場合、固定ナットやネジがゆるむことで根元がゆるくなることがあります。
その理由は、蛇口本体が後から追加で取り付けされているためです。
すべてくっついている状態であれば根元がグラグラすることはありませんが、後付けされているとその部分をナットやネジで固定する必要があります。
ナットやネジは、水を出しているときに生じる振動や日常生活で生じる振動などで徐々にゆるみだします。
その結果、大きくゆるんだときに水道の根元にぐらつきが生じるのです。
取付箇所にゆがみや破損がある
蛇口本体には問題がなく、取り付けている箇所にゆがみや破損が生じている可能性があります。
具体的には、地震による災害や重たいものを落としたことがきっかけで、キッチンシンクや洗面ボウルに問題が生じたパターンによく見受けられます。
このような場合は蛇口に原因がないため、交換や修理はキッチンシンクや洗面ボウルに必要です。
取付箇所そのものに原因があるケース自体がそれほど多くありませんが、このような原因もあることを知っておくと良いでしょう。
蛇口台座がゆるんでいる
もし、蛇口の根元がゆるんでいないにもかかわらずグラグラする場合は、台座に問題があることが考えられます。
台座の形状はメーカーや製品によってばらつきがありますが、台座を直すには蛇口を外す必要があります。
かなり大掛かりな作業となる上に蛇口内部には細かい部品がたくさん入っているため、自力で修理することは困難です。
蛇口本体が経年劣化を起こしている
蛇口の寿命は10年前後といわれていますが、使用すればするほど経年劣化は進んで寿命は短くなってしまいます。
経年劣化により根元がゆるくなっている場合、蛇口の内部でサビや腐食が起きている可能性が高いでしょう。
このような場合は、部分的修理よりも本体ごと新しく変えたほうが費用は抑えられ、またメンテナンスまでの年数も長くなります。
水道の根元のゆるさは自力で修理できる?
水道の根元のゆるさは自力で元に戻せる場合と難しい場合があります。
以降では、修理に必要な工具や難しいパターン、直し方について解説します。
修理に必要な工具
水道の根元のゆるさが気になる場合に自分でできる修理は「ナットやネジ、ビスを締め直す」ことです。
製品によってナット、ネジ、ビスの形状はまったく異なるため、ゆるみを戻す際に使用する工具もその製品それぞれで用意する必要があります。
たとえば、蛇口の固定をビスでしている場合は「マイナスドライバー」と「六角レンチ」が必要です。
取扱説明書にも必要な工具が記載されているため、一度確認してください。
上面施工タイプの蛇口は自力では難しい
上面施工タイプとは、床に水道設備を設置するタイプです。
設置するときは楽ですが、修理となると一度蛇口を取り外す必要があり大掛かりとなるため自力では難しいタイプとなります。
水道関係の仕事をしている、蛇口の修理に慣れているといった方でなければ、自力での修理はあまりおすすめしません。
トラブルを避けるためにも、上面施工タイプを使用中の場合はプロに依頼することをおすすめします。
蛇口本体の横のビスの締め方と手順
蛇口本体の横にビスがある場合の締め方と手順を紹介します。
本体横にビスで固定されている場合、錆びないようにキャップでカバーされていることがあります。
もし、キャップがされていたら、爪楊枝を使って外しておきましょう。
その際、流れないようにシンクの排水溝にカバーをつけておくことをおすすめします。
カバーを外したら、六角レンチでビスを締め直して、再びキャップでカバーしてください。
ビスを締めて蛇口を揺らした際にゆるみがなければ完了です。
シンク下の蛇口の台座の固定用ナットの締め方と手順
シンク下の蛇口の台座にも固定ナットがついている製品があります。
もし、ナットを触った際にゆるんでいる様子があれば締め直しが必要です。
シンク下の台座についている固定用ナットは、スパナやレンチを使用すれば締められます。
もし、ナットが空回りしたり締めても蛇口のぐらつきが改善されなかったりする場合は、蛇口本体の交換が必要なので業者に相談してください。
水道の根元のぐらつきを放置するとどうなる?
水道の根元のぐらつきを放置するリスクについて解説します。
水漏れまで悪化してしまう
水道の根元がゆるい状態を放置すると、水漏れを起こすまで悪化してしまいます。
ぐらついた状態ということは、接続部分や根元にスキマが生じている証拠でもあるため、スキマから水が漏れ出てしまう可能性があるのです。
周辺の木材が腐敗してしまう
水道の根元のぐらつきを放置すると水漏れを起こすことをお伝えしましたが、それによりシンクやボウル下の木材が腐敗してしまうおそれもあります。
洗面台やシンク下の棚部分は木材で作られていることがほとんどです。
木材は湿った状態が続いたり濡れた状態が続いたりすると、やがて腐敗を起こします。
夏場はとくに湿度が高くなり腐りやすくなるため要注意です。
カビが発生してしまう
湿った空気のなかで水気を含んだ状態で放置すると、木材にカビが生えてしまいます。
カビは独特な臭いを発するほかに、呼吸により体内に入ると体調を崩したりアレルギーを起こしたりする要因にもなります。
また、吸い込んだカビが肺で増殖して発症してしまう病気があるのです。
特に免疫が低い方が発症しやすいため、小さいお子様がいたり高齢者の方と一緒に住んでいたりするご家庭では、特にカビの発生に注意しましょう。
マンションやアパートの場合は下の階に被害が及んでしまうおそれがある
スキマから漏れて出てくる水の量がひどくなると、マンションやアパートに住んでいる方の場合、下の階に住む人に損害を与えてしまうおそれがあります。
壁に水が染み出してしまったり、天井から雨漏りしたりといったトラブルが起きると損害賠償を求められます。
火災保険で水漏れによる損害の特約を契約していない場合は自費で賠償しなければなりません。
トラブルを未然に防ぐためにも、水道のぐらつきは早期に対処しましょう。
【方法と手順】水漏れ起こしている場合は自力で修理できる?
水漏れを起こしている場合、基本的に自分で道具を揃えて順番通りにすれば修理はできます。
以降では、蛇口の種類ごとに直す方法と手順を解説するので、ぜひ参考にしてください。
シングルレバー混合水栓を直す方法と手順
シングルレバー混合水栓のタイプを使用中で水漏れをすでに起こしている場合の修理方法と手順を紹介します。
水道の根元から水が漏れて出てくる原因は「パッキンが古くなっている」もしくは「バルブカートリッジが故障している」ことが考えられます。
パッキン交換やカートリッジ交換は以下の手順で行いましょう。
- レバーについているネジをドライバーで外しレバーも取り外す
- カートリッジ押さえを外す
- バルブカートリッジを新しいものに取り替える
- 吐水口やOリングなどを取り外す
- パッキンを新しいものに取り替える
- 逆の手順で部品を元に戻していく
シングルレバーは構造がシンプルなので、DIYに不慣れな方でもほかのタイプに比べて修理しやすいでしょう。
ハンドル混合水栓を直す方法と手順
ハンドル混合水栓タイプを使用中で水漏れがすでに起きている場合の修理方法と手順を解説します。
蛇口パイプの根元からもし水が漏れていたら、以下の手順でパッキン交換すれば解消できます。
- ナットをゆるめる
- 蛇口パイプを外す
- Uパッキンとリングを新しいものに取り替える
- 逆の手順で部品を元に戻していく
Uパッキンとリングはセットになっているため、どちらも一緒に新しいものに交換して問題ありません。
もし、パッキンが古くなり硬くて取り外せない場合は、マイナスドライバーなどのスキマに差し込めるものを使うと取れるので試してみてください。
サーモスタット混合水栓を直す方法と手順
サーモスタット混合水栓を使用中ですでに水漏れを起こしている場合の修理方法を解説します。
サーモスタットタイプは自力で修理できないことはないですが、構造が複雑なのでプロに依頼することをおすすめします。
ほかのタイプと同様、ひとつずつ部品を分解してパッキン交換をすることで修理できますが、複雑な構造であるためDIYや蛇口修理に慣れていない方にはあまりおすすめできません。
単水栓を直す方法と手順
単水栓を使用中で水漏れを起こしている場合、よく見受けられるのはハンドル下のスキマから水が出るパターンです。
このような場合、ハンドルの内側にある三角パッキンを取り替えることで症状は改善されます。
- ハンドルの中央にあるビスをゆるめる
- ハンドルを外す
- ナットを外す
- 三角パッキンやワッシャーを新しいものに取り替える
- 逆の手順で部品を元に戻していく
単水栓のタイプも構造がシンプルでわかりやすいので、蛇口修理に慣れていない方も修理しやすいでしょう。
自力での修理ができなかった場合は修理依頼が必要!適用できる保険とは?
自力での修理ができなかった場合は修理依頼が必要です。
しかし、水道系の修理は高額な費用がかかることも可能性としてはありますが、保険の適用ができる修理もあります。
以降では、適用できる保険はあるのかを解説します。
蛇口交換や修理費用は保険適用されない
蛇口交換や修理をプロに依頼する場合、適用できる保険はありません。
よって、全額自己負担となります。
凍結による水道管破裂の修理は保険特約が存在する
先ほど、水道関係の修理は保険がないとお伝えしましたが、凍結により水道管が破裂した場合の修理には保険特約が存在しています。
ただし、火災保険の特約なので、別で凍結による水道管破裂の保険を契約していない場合は保険適用できません。
適用される条件その①水漏れによる損害の修復費用
水道関連の修理で火災保険が適用される条件は「水漏れによる損害の修復」です。
たとえば、水漏れによって床が浸水してしまった、家電が壊れてしまったという場合は損害とみなされ修復費用として火災保険が適用されます。
適用される条件その②他人の家財に損害を与えた場合の賠償費用
水道関連の修理で火災保険が適用される条件は「他人の家財に損害を与えた場合の賠償」です。
たとえば、激しい水漏れによりマンションの下の階が雨漏りをしたり、壁紙が剥がれたりといった損害を与えてしまった場合の賠償として保険が適用されます。
補償されない3つのケース
水漏れをしてしまっても、例外として補償されないケースもあります。
3つ紹介していきましょう。
経年劣化や老朽化が原因による水漏れケース
経年劣化や老朽化による水漏れは、火災保険適用外となります。
たとえば、水道の使用年数が10年以上を超えていて水漏れを起こした場合は補償対象とはなりません。
補償対象外の物が水漏れ被害を起こしたケース
水漏れは建物と家財の両方に被害が起こりやすいですが、契約内容が建物のみ、家財のみとなっている場合は両方に被害が起きても片方の内容しか補償されません。
たとえば、家財のみ補償対象として契約した場合、壁や床に甚大な水漏れ被害が生じても、補償対象外なので修理費用は自己負担です。
契約内容が火災被害のみであるケース
火災保険の内容が火災被害のみである場合も、水道トラブルによる水漏れ被害の補償は受けられません。
水漏れ事故の内容はオプションであり、必ずしも火災保険の契約内容に加わっているわけではありません。
まとめ
水道の根元がゆるい原因は、水道本体に問題がありぐらついているパターンと、土台に問題があるパターンがあります。
それぞれ修理する方法が異なりますが、比較的水道本体であれば自力で修理できるケースがほとんどです。
しかし、土台の修理が必要な場合は、修理工程が多かったり複雑だったりするため、プロに依頼するのが手っ取り早いです。
あいち水道職人は、水道の根元がゆるい症状を直すことも得意としています。
そのほか水回り関係で気になることがあれば一緒に相談もできますので、水回りのトラブルはぜひあいち水道職人にお任せください。