水のコラム

世界環境デー(6月5日)に考える水環境保全|家庭でできる取り組みから始めよう【水道職人:プロ】

2025年05月29日  その他

6月といえば梅雨の季節。
雨が多くなるこの時期だからこそ、改めて「水」について考えてみませんか?

実は6月5日は「世界環境デー」という大切な記念日。
環境問題について世界中の人々が考える日として、50年以上前から続いています。

環境保護というとなんとなく難しそうに感じるかもしれませんが、私たちの暮らしに欠かせない水道水とも深い関係があるんです。

この記事では、環境と水の深いつながりを探りながら、家庭で無理なくできる水環境保全の方法をご紹介します。
ちょっとした工夫で環境にも水道設備にも優しい暮らしができるようになりますよ。

世界環境デー(6月5日)とは?

「世界環境デー」は今から50年以上前の1972年6月5日に始まりました。
この日、スウェーデンのストックホルムで「国連人間環境会議」という大きな会議が開かれ、世界中の国々が環境問題について話し合われました。

この会議がきっかけとなって、環境保護の大切さを世界中で考える日として「世界環境デー」が生まれました。

実は、この記念日の提案をしたのは日本とセネガル。
日本も環境問題への取り組みを世界に発信する重要な役割を果たしていたんですね。

日本では1993年に「環境基本法」という法律で、6月5日を「環境の日」と定めています。
この日は、私たち一人ひとりが環境のことを考えて、できることから行動を始めようという日です。

さらに6月は「環境月間」として、全国各地で環境に関するイベントや勉強会が開かれています。
大きなテーマから身近な話題まで、様々な角度から環境について学べるちょうどよい機会ですね。

毎年、国連では「プラスチック汚染をなくそう」「きれいな空気を守ろう」といった分かりやすいテーマを決めて、世界中の人々に環境問題を身近に感じてもらう工夫をしています。
環境問題は難しい話ではなく、私たちの普段の生活に関わる大切なことなんだという自覚を持ちたいものですね。

環境保護と水質保全の深いつながり

環境保護と聞くと「自然を守ること」というイメージがありますが、実は私たちが毎日使っている水道水とも深いつながりがあります。
きれいな環境があるからこそ、安全でおいしい水を飲むことができているんです。

河川の環境が水道水の品質を左右する

水道水の多くは、川や湖から取水された水を浄水場できれいにして各家庭に届けられています。
つまり、大元の川や湖がきれいでなければ、浄水場でどんなに頑張っても限界があるということです。

たとえば、川に工場からの排水や生活排水が大量に流れ込むと、水質は当然悪化してしまいます。
農薬や化学肥料が雨で流れ出すことも、水源の汚染につながります。

一方で、川の上流に豊かな森林があると、雨水が土にしみ込んでゆっくりと川に流れ出るため、自然のフィルター効果で水がきれいになります。
森林は「緑のダム」とも呼ばれ、水質保全に大きな役割を果たしているんですね。

また川辺に住む生き物たちも、水質を保つ大切な働きをしています。
魚や水生昆虫、水草などが健康に暮らせる川は、人間にとっても安全な水源と言えるわけです。

愛知県の豊かな水源を支える環境保全

愛知県の水道水は主に木曽川、矢作川、豊川という3つの大きな川から供給されています。
これらの川がきれいに保たれているのは、上流域の森林や自然環境が大切に守られているからです。

特に木曽川の上流には豊かな森林地帯が広がっており、長野県や岐阜県と連携した環境保全活動が続けられています。
森林の手入れや植林活動、不法投棄の防止など、様々な取り組みが愛知県の水を守っています。

また、愛知県内でも河川敷の清掃活動や水質監視が行われており、地域住民や企業、行政が一体となって水環境を保全しています。
こうした努力の積み重ねが、私たちの蛇口から出る安全でおいしい水につながっているんですね。

家庭でできる水環境に優しい取り組み

水環境を守るためには、国や自治体の取り組みだけでなく、私たち一人ひとりの行動や心掛けも大切です。
家庭でできる身近な取り組みから始めてみませんか。

節水で環境負荷を軽減

節水は家計にやさしいだけでなく、環境保護にも大きく貢献します。
水を大切に使うことで、取水による自然環境への負担を減らすことが可能です。

お風呂では、シャワーを出しっぱなしにせず、体を洗うときは一度止める習慣をつけましょう。
シャワーを1分間止めるだけで約10リットル程度の節水になると言われています。

またキッチンでは、食器洗いの前に汚れを拭き取ったり、ため洗いを活用したりすることで水の使用量を減らせます。
適切な水量設定を心掛けるだけで、無駄な水の使用を避けることができるシーンは思いのほかたくさんあるものです。

洗剤の適正使用で河川を守る

家庭で使った水は最終的に川や海に流れ着くため、使用する洗剤の選び方や使い方も環境に影響を与えると言えるでしょう。

洗剤は「多めに使えばよく汚れが落ちる」というものではありません。
適正な分量を守ることで、汚れもしっかり落ちて環境負荷も軽減できます。

環境にやさしい洗剤を選ぶのも一つの方法です。
生分解性の高い洗剤や、石けん系の洗剤は、微生物によって自然に分解されやすく、河川への負担が少なくなります。

トイレやお風呂の洗剤も同様に、適量を使って環境への配慮を心がけましょう。強力な洗剤に頼らず、こまめな掃除で汚れをためないことが、結果的に環境にも優しい暮らし方につながります。

環境への配慮が水道設備の寿命を延ばす

環境に配慮した水の使い方は、実は水道設備の寿命を延ばすことにもつながります。

強すぎる洗剤や過剰な使用は、排水管内部を傷めたりつまりの原因となることがあるため、そのまま水道設備の保護にも貢献することができます。
また、油汚れをそのまま流すと配管内に蓄積し、将来的なトラブルを招く可能性も…。
環境にやさしい掃除方法は、設備にもやさしい方法と言えるでしょう。

環境保護と設備の長寿命化、そして家計の節約。
この3つが同時に実現できる取り組みを、あなたもぜひ今日から始めてみてください。

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あいち水道職人(愛知水道職人) 0120-492-315

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