水のコラム

トイレのゴムフロート管が戻らない!直し方と注意点

2019年08月29日  トイレ


トイレタンクから便器に流れる水がなかなか止まらない場合、ゴムフロート管のトラブルが疑われます。部品が正しく動いていないケースや劣化している可能性が考えられ、原因究明と問題解決には一通りの点検作業が欠かせません。ゴムフロート管の仕組みや不具合の直し方が分かるとトラブル発生時に慌てなくて済みます。今回は、それらの情報をご紹介いたします。

トイレのゴムフロート管とは?

ゴムフロート管とは、トイレタンクの底に装備された部品のひとつです。レバーの操作によりタンクの排水弁を開閉し、タンクから便器に流れる水量を調節します。

・ゴムフロート管の仕組み
ゴムフロート管は、タンクのレバーと鎖でつながっています。普段は鎖が緩んでおり、ゴムフロート管はタンクの排水弁をふさいだ状態です。排水弁は閉じられているので、タンクから便器に水は流れていきません。

レバーを回すと、タンク内に伸びる鎖は引っ張られます。ゴムフロート管は鎖の動きに合わせて引き上げられるため、排水弁は開放されタンクにたまっていた水が便器に流れ出します。便器レバーが元の位置に戻ると再び鎖は緩くなり、ゴムフロート管も元通りに排水弁を封じるので水が止まるわけです。

・ゴムフロート管が戻らないと水は止まらない
何らかの原因でゴムフロート管が元に戻らなくなると、排水弁が開いたままになり水は止まりません。気づかないまま放置すると、水道料金が上乗せされるだけでなく便器から水があふれる恐れもあります。

被害の拡大を防ぐには、早急のチェックが不可欠です。ゴムフロート管はタンクの底にあるので、フタを持ち上げただけでは十分に確認できません。点検する際にはタンク内の水をすべて抜き、レバーや鎖とうまく連動しているか調べることが望まれます。

ゴムフロート管の戻し方

レバーを操作してもゴムフロート管が元に戻らなくなった場合、鎖や排水弁の状態を確認してください。

・鎖の状態を確認
鎖に不具合があると、レバーを動かしてもゴムフロート管は元に戻りません。まず、きちんと鎖がレバーやゴムフロート管につながっているかチェックしてください。レバーやゴムフロート管から外れていたら、つなぎ直します。レバーから外れているときには、タンクの底に沈んでいるかもしれません。その場合、水を抜いて鎖を回収する必要があります。

鎖の長さによっても、不具合は生じます。長さが足りないと、ゴムフロート管は本来の位置に戻りません。常にゴムフロートが排水弁から浮き上がった状態になっていたら、鎖の長さを調節してください。玉鎖は2~3個、リング状の鎖は2輪ほど余らせるのが妥当です。

・排水弁の状態を確認
鎖に問題が見られなければ、異物の混入が疑われます。トイレタンクのなかに小物やゴミが落ちていると、ゴムフロート管と排水弁の間に挟まることが珍しくありません。排水弁付近で異物が見つかったら、すぐ取り除いてください。

異物の有無をチェックする際も、タンクの水を抜く必要があります。作業する前には、止水栓を閉めてください。閉め忘れると、給水管からタンクに水が流れ込んでくることもあるので要注意です。異物を回収したら止水栓を開き、ゴムフロート管が正しく動作するか確認してください。タンク内を定期清掃すると、異物によるトラブルの防止に効果的です。

劣化しているときは交換を

ゴムフロート管には、寿命があります。古い部品を使い続けると排水弁をふさげなくなり水漏れトラブルにつながるので、劣化してきたらはやめの交換を心がけてください。

・ゴムフロート管の交換時期
ゴムフロート管の寿命は、約10年といわれています。ただトイレは1日に何回となく使うので、家族が多いと7~8年ほどで寿命を迎えることが少なくありません。いずれにしても消耗品のため、時間とともに劣化は進みます。古くなった部品は、交換が必要です。

交換のタイミングは、部品の状態や水の流れ具合から判断できます。ゴムを触り、ぶよぶよ柔らかくなっているときや手が黒く汚れる場合には交換時期のサインです。トイレを使った後、なかなか水が止まらない場合もゴムがすり減り排水弁をしっかり閉じられなくなっている可能性があります。そんな症状が現れたときも、部品交換を検討しましょう。

・自分で交換する方法
ゴムフロート管は、黒いゴム製が一般的です。このタイプの場合、サイズの合う新品を用意してください。止水栓を閉めタンク内の水を抜いたら、部品交換です。鎖から古い部品を外し、新しいものに取り替えます。鎖の長さは、適度に調整しましょう。短いと排水時の水量は増え、長めなら少なくなります。元通りに設置したら、止水栓を開けて終了です。

プラスチック製のフロートバルブが使われている場合、裏側のパッキンを交換します。2種類のフロートバルブをいずれも取り外し、新旧のパッキンをつけ替えます。作業中にはほかの部品を傷める恐れもあるので、不安であれば業者に依頼しましょう。

まとめ

ゴムフロート管は、トイレタンクの底をふさぐ大切な部品です。正常に機能しないと、便器への水の流れを止められずトラブルに発展します。水の流れに異変が見られたら、はやめに部品の動きをチェックしてください。一般的なゴム製品は、寿命になったら部品交換も不可欠です。ゴムが劣化しているときには新しいものに取り替え、きちんと排水弁をふさげるようにメンテナンスしましょう。

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あいち水道職人(愛知水道職人) 0120-492-315

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