水のコラム
水が出ない、水の出が悪い…。原因と対処法
水道から水が出ない、水の出が悪いとなれば洗面や料理を思うように進められません。快適な生活を続けるには、はやめの対処が望まれます。なぜトラブルが起き、どんな対応が必要になるか理解すれば、速やかに問題解決できるでしょう。そこで今回は、水が出なくなる主な原因やトラブル発生時の対処法をご紹介します。
元栓が閉まっている
蛇口をひねっても水が出ない場合、元栓が閉まっているかもしれません。まず、きちんと開いた状態になっているか確認してください。
・元栓の開け忘れに注意
水回りを清掃あるいは修理する際、作業中に水があふれるのを防ぐため元栓を閉める場合があります。作業が終了した後、そのまま開け忘れていると水が出てきません。水道が故障したわけではないので、元栓を開けば水は再び出てきます。
元栓は、戸建て住宅であれば敷地の出入口付近の地下、集合住宅の多くでは各部屋の近くにある水道メーターに設置されています。レバーやハンドルを回し、普段通りに水が流れれば問題解決です。
・水の出が悪ければ水量調整
水の流れる量は、元栓で調整できます。水に勢いがない場合、元栓の開き具合が足りないかもしれません。水の出が悪いと感じるときには、元栓をさらに開いて給水量が増えるか確認してみてください
元栓に問題がなければ、止水栓をチェックしましょう。止水栓は、それぞれの水回り設備に個別に備えられています。通常、マイナスドライバーを使えば開閉可能です、元栓と同じく適度に開いているか点検し、水量を調整してくだい。
水道管の不具合
元栓や止水栓がきちんと開いているなら、トラブルの原因として水道管の不具合が疑われます。
・給水管の寿命
給水管の寿命は、10年ほどといわれています。長く使っていると、こまめにメンテナンスしていても経年劣化は避けられません。時間とともに傷みやサビが生じ、水の出は悪くなっていきます。
水道管の不具合で水が出ない場合、配管パイプそのものの修理が必要です。引越したばかりのマンションでも、築年数が長いとトラブルに見舞われる可能性があります。入居して間もなければ、たいてい入居者の責任は問われず管理者側が対応してくれます。
・新築なら設置不良の可能性あり
新築物件であれば新しい部品が使われるので、通常、水道管の劣化によりトラブルが起きるとは考えられません。どこかでパイプがうまく接続されず、水の流れを悪くしている可能性が高いといえます。
地下に埋設された水道管を自分で調べるのは、大変な作業です。確認中に誤ってパイプを`傷つけると、被害は拡大します。設置状態に問題がないか点検するなら、作業に慣れた専門業者に頼むほうが安心です。
メンテナンス不足
水回り設備は、メンテナンスを怠ると水つまりトラブルを招きやすくなります。トラブル回避には、定期的なお手入れが大切です。
・メンテナンスしないとゴミが蓄積
水回り設備をメンテナンスしないまま放置すると、水道管のなかにゴミがたまります。蓄積したゴミが吐水口まで運ばれフィルターにつまれば、蛇口からの水量が少なくなっても不思議ではありません。
ゴミがたくさん蓄積すると雑菌の繁殖を招くとともにサビや傷みも発生し、水道管の劣化を加速します。新しく設置してからそれほど時間が経っていなくても水道管が寿命を迎え、部品交換になることがあります。
・定期的なお手入れは不可欠
水道管を長く使うには、定期的なお手入れが不可欠です。水道はカビが発生しやすい環境であり、水アカも付着します。これらが混ざった汚れを落とすには、重曹とクエン酸を使うのが効果的です。
最初に重曹を歯ブラシの先端につけ、黒カビをこすり落としてください。小さじ1杯のクエン酸を水200mlに混ぜたクエン酸水をお皿に入れ、吐水口に浸します。泡立ってきたら歯ブラシで再度こすり、きれいになったら水ですすいで完了です。
凍結
冬場は水道管の凍結トラブルのリスクが高まります。寒冷な地域に限らず注意する必要があります。
・凍結の目安は氷点下4℃
水道管で凍結トラブルが起きる気温の目安は、氷点下4℃です。明け方のもっとも寒くなる時間帯に外気が氷点下4℃を下回ると、水道管内の水が凍りつき蛇口から流れなくなるケースは少なくありません。
とくに気をつけたい場所は、家屋の北側です。水道管、給湯器、蛇口がほとんど日の射し込まない屋外の北側に設置されている場合、よく凍結するといわれています。これらの設備がむき出しの状態であれば、なお要注意です。
・凍結したときの対処法や予防策
水道管が凍結したら、太陽熱で自然に溶けるまで待つのが無難です。時間がなく急いで対処したなら、お湯で温める方法もあります。水道管にタオルを巻いたうえから、ゆっくり注いでください。熱湯は水道管を傷める危険性が高いので、使用NGです。
天気予報で翌朝に寒くなると分かっているときには、事前に保温材やタオルで水道管を温めておくとよいでしょう。水道代はかかりますが、夜間に少量の水を出し続ける対策も効果があります。
まとめ
水が出ない、水の出が悪いといった場合、元栓や止水栓が十分に開いているか確認し、水道管が古ければ部品交換も検討してください。新しい水道管でも、メンテナンスを怠ると劣化をはやめる恐れがあります。蛇口回りは普段から定期的にお掃除し、寒い季節には凍結防止も心がけましょう。