水のコラム
水道管が破裂するとどうなる?原因・症状・修理費用について
水道管が破裂すると、トイレや洗面所の床で水漏れが止まらなくなる恐れもあります。気温が下がる冬場や地震後は、水道管の大きな損傷に注意が必要です。
こちらでは、水道管破裂の症状と原因、修理費用についてご説明します。
水道管が破裂すると起きること
水道管は、水を屋内の設備に回すための供給路の役割を持ちます。
それが何らかの原因で破裂すると、その役割を果たせないばかりか、水漏れや家財の損傷などさまざまな被害が発生します。
・一次被害
破裂した水道管をそのまま放置すれば、そこから水が漏れ出し、やがて屋内の床上が水浸しになる恐れもあります。
キッチンシンクやお風呂、洗面所、トイレなど水回り設備のある床を中心に被害が広まるでしょう。トイレから水漏れが起きた場合、汚物の逆流も考えられます。
水漏れが確認されたら、まずは水道の元栓を閉めましょう。元栓は水道メーターボックス内にあります。元栓を閉めてしまえば水の供給が止まるため、水漏れの被害を抑えることができます。
・二次被害
床上浸水が広範囲におよぶと、家財や調度品も水浸しになる恐れがあります。大切な家具が汚されれば、精神的なショックも小さくないでしょう。新しい家具を買いそろえるのにも費用がかかり、金銭的な負担も大きくなるのです。
マンションなどの集合住宅で水漏れが起これば、階下の住人に被害がおよぶケースも考えられます。高価な家具を汚してしまうと弁償額も高額となるため、注意が必要です。
水漏れが原因で住人とトラブルになりそうなときは、管理組合や管理会社に相談してアドバイスをあおいでください。
水道管破裂の原因は?
水道管が破裂する主な原因は、「凍結」「地震」「劣化」です。
・凍結
気温が下がる冬場は急激に冷え込むため、屋外に露出する水道管は凍結しやすくなります。また、管内の水も氷りやすくなり、膨張した氷が内側から圧迫し、水道管のひび割れを招くのです。
凍結を防ぐには、水道管が外気に直接触れないようにする処置が有効です。水道管に保温材を巻き付け、ビニールテープでしっかり固定しましょう。すき間なく重ねていけば、保温材が濡れる心配もありません。保温材は毛布や発泡スチロールなどで代用が可能です。
一般的に、最低気温がマイナス4℃を下回ると危険水域に達するといわれます。温度計を設置して外気の温度をチェックするようにしましょう。
・地震
地震の揺れによる衝撃で、埋設の水道パイプが破損することもあります。地震による負荷が原因で劣化をはやめてしまうこともあるでしょう。また、もともと劣化が進んだ水道管であれば、小さな地震でもひび割れや破裂の原因になりえます。
地中に埋設されている水道管は、破裂したとしても直接確かめようがありません。そのため、揺れがおさまったあとに水道の元栓を止め、水道メーターの動きをチェックしてみてください。水を使っていないにもかかわらず、メーターが動いていれば水道管破裂の可能性があります。
・劣化
水道管にも寿命があります。建物や築環境にもよりますが、一般的に10~15年で取り替えや修理が適切といわれています。
もちろん、その時期になれば必ず破裂するとは限らないのですが、破裂後より事前の交換のほうが安心で、結果的にコストも安くすむでしょう。
いずれにしても、万が一に備え予防・対策だけは怠らないようにしてください。
水道管修理の費用は?
水道管の場所や破裂原因によっては、使用者に修理負担が発生する場合があります。修理が必要な場合、まず水道業者にお願いして見積もりをとってもらいましょう。被害状況や修理が必要な個所、手間と時間も費用を左右するポイントです。
部分修理であれば、材料費と工賃合わせて1.5~3万円程が相場です。まるごと取り換えとなると、さらに費用がかかります。緊急でなければ、複数の業者に見積もりをとってもらい、よく比較検討することをおすすめします。
・水漏れの水道代は誰が負担?
修理費とともに、気になるのが水漏れ分の水道料金を誰が負担するのか、ということでしょう。屋内の水道管が破裂した場合、使用者責任は本人にあるため、水漏れ分も使用量とみなされて料金請求されるのが一般的です。
ただし、自治体によっては減額されるケースもあります。減額される条件や手続きについては、地元の水道局に確認してください。
「水道管破裂による水漏れは火災保険の対象にならないの?」と気にする方も多いでしょう。水道管破裂による水漏れで水道料金が跳ね上がった場合、火災保険の適用範囲となるのは、事故が原因で水漏れが起き、家財が損傷した場合に限ります。
また、水道管の凍結による被害は基本的に火災保険の補償対象外ですが、保険内容によっては補償されるケースもあります。詳しくは保険会社に直接確認するようにしてください。
キッチンやトイレの床が濡れている場合、水道管破裂の可能性もあります。まずは水道の元栓を閉め、マンションであれば管理会社に、個人宅であれば水道修理業者に相談しましょう。
冬場はとくに凍結の影響で破裂の危険度が高まります。水道管回りに保温材を巻き付けるなど対策をとり、安心して冬を過ごしましょう。