マンションでキッチンリフォームを行う際の注意点

水のコラム

2020年08月27日キッチン

キッチンは、水回り設備のなかでもとくに使用頻度が多く、理想を実現するためにリフォームを行う方も少なくありません。ただ、リフォームの際に感じた異変を放置していると、大きな水道トラブルにつながる可能性があります。今回は、マンションでキッチンリフォームを行う際のポイントや注意点を解説します。

1 マンションではできないリフォームもある
2 マンションでキッチンをリフォームする際の注意点
3 リフォームに際して水回りでトラブルが発生したら専門業者へ連絡を！
4 まとめ

マンションではできないリフォームもある

マンションのリフォームは戸建てとは異なり、管理規約やマンションの構造による制約を受けます。こちらでは、マンションでは行うことのできない3つのキッチンリフォームをご紹介します。

・キッチンの位置変更
マンションでキッチンの位置を変更する場合、配管の場所や造りによってリフォームできないケースがあります。床下に配管を再度通す余裕のあるマンションであれば位置変更は可能ですが、床下にスペースのないマンションではリフォームできません。また、どの程度移動できるかは、床下のスペース次第です。

旧耐震基準の時代に建てられたマンションは、構造的にキッチンの移動ができないものが多い傾向にあります。無理にリフォームを行うと重大な水道トラブルにつながる可能性もあるため、事前にホームインスペクションや管理規約の確認を行うことが大切です。

・IHクッキングヒーターへの変更
IHクッキングヒーターへの変更リフォームは、電気容量が足りずに行えないケースもあります。最低でも50アンペア程度は欲しいところですが、マンションによっては電気容量の変更に際して管理組合の確認が必要になることもあるようです。IHクッキングヒーターへの変更リフォームを行う場合は、早い段階で管理組合に確認するのが良いでしょう。

・床の変更
多くのマンションでは、管理規約で住民への配慮として床材などの防音規定が設けられています。そのため、戸建てとは異なり、リフォームで自由に床材を変更することはできません。防音規定満たす素材のなかから、好みのデザインや素材を選ぶことになります。最新の管理規約を入手したうえで、床材のパンフレットを比較しながら理想のものを探しましょう。

マンションでキッチンをリフォームする際の注意点

マンションには、キッチンのリフォームに際して戸建てと異なる制約があります。こちらでは、マンションでキッチンをリフォームする際の注意点をご紹介します。

・管理規約を確認する
前述の通り、マンションのキッチンリフォームは、管理規約による制約を受けます。主な内容は以下の通りです。

●電気容量やガス給湯器のサイズに関する制約
●床の材質に関する制約
●遮音等級に関する制約
●工事期間に関する制約
●機器の搬入や組み立てに関する制約

これらに違反したリフォームは、基本的に行うことができません。内容によっては管理組合の承認が必要になるため、キッチンのリフォームが決まったらなるべく早く管理規約を確認しましょう。

・ガスや電気の容量を考慮する
キッチンのリフォームをする場合、IH調理機器や食洗機など、新たな設備を導入したいと考えている方も多いでしょう。その際に注意すべき点は、ガスや電気の容量です。マンションには一戸あたりの電気容量の上限が定められています。管理規約によっては上限を変更できないケースもあるため、事前に使用する機器をイメージしつつ、コンセントの数や位置、必要となるガスや電気の容量を確認しておきましょう。

・水回りのリフォームが得意な会社を選ぶ
マンションのキッチンは、水回りリフォームのなかでもトラブルの発生しやすい場所といわれています。水道設備に加えてガス機器や排水管など、気を配る点が多いのが主な理由です。そのため、キッチンは水回りのリフォームが得意な会社を選ぶのがおすすめです。過去の実績や経験豊富な職人をそろえているかなどの点を重視しましょう。また、水回りリフォームが得意な会社を選ぶと、導入したい設備が安く仕入れられ、リフォーム費用を抑えられる可能性も高まります。

リフォームに際して水回りでトラブルが発生したら専門業者へ連絡を！

上記の通り、マンションのキッチンリフォームで水道トラブルが発生するケースは珍しくありません。一度トラブルが発生すると、解消するまで数日使用できないこともあります。トラブルを未然に防ぐには、少しの違和感でもリフォーム会社に尋ねることが重要です。疑問や不安を取り除いたうえでリフォームを進めてもらいましょう。

また、リフォーム後に水回りのトラブルが発生した場合は、まず施工会社に連絡し、対応が難しいようであれば専門の水道修理業者へ連絡するのが安心です。その際に、リフォームを行った旨とその内容をお伝えいただければスムーズに作業を始められます。