電話して相談する

水のコラム

給排水設備とは?工事の内容やタイミングを解説

2021年09月01日  水道修理

「給排水設備」についてご存じでしょうか。
あまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、給排水設備は、私たちが日常生活を送るために必要不可欠な「水」を使うための設備です。
工事やメンテナンスをしないまま長年放置してしまうと、大規模な改修工事が必要になる場合があります。

そこで今回は、給排水設備やその工事についての内容、工事のタイミングなどについて解説します。

給排水設備とは

給排水設備とは「給水設備」と「排水設備」の総称です。

・給水設備
給水設備とは、上水道から水を建物内に供給するための設備です。
日常生活には欠かせないものであり、人々の健康にも大きな影響を与えるため、正しく管理される必要があります。
給水設備には主に以下のものがあります。

●給水管
●貯水槽
●給水ポンプ
●給湯設備

【給水管】
給水管は、道路の下に張り巡らされている上水道管(水道本管)から建物内に水を引き込むための配管です。
戸建ての場合、「上水道管(水道本管)→給水管→給水用具(蛇口など)」の経路で給水されます。
給水管には、「ダクタイル鋳鉄管」「ステンレス鋼管」「水道用ポリエチレン管」「耐衝撃性ビニル管」などの耐久性に優れた素材が使用されるのが一般的です。

【貯水槽】
貯水槽は、上水道から引き込んだ水を一時的に溜めておくためのタンクで、大型のマンションや建物などに設置されます。
一般的にはFRP(強化プラスチックス)製ですが、なかにはステンレス製のものもあるようです。
貯水槽には以下の2種類があります。

1.受水槽:建物の1階や地階に設置される
2.高置水槽:建物の高層階や屋上などに設置される

マンションの場合、マンション全体で1日に使用する水量の40〜60%を貯水槽に溜めておくのが一般的です。
貯水槽に溜めた水をそのまま各部屋に送ることは難しいため、給水ポンプを使用して給水します。

【給水ポンプ】
給水ポンプは、建物内への給水が行き届かない場合に、圧力をかけるなどして水を運ぶためのポンプです。
給水ポンプには「揚水ポンプ」「加圧ポンプ」「増圧ポンプ」の3種類があります。

揚水ポンプは、受水槽に溜めた水を高置水槽まで汲み上げるためのポンプで、高置水槽が設置された大型のマンションなどで使われています。
高置水槽に汲み上げられた水は、建物の高低差を利用して各部屋に給水されるため、揚水ポンプは汲み上げにしか使われません。

また、高置水槽内の水が一定量以下になると自動的にスイッチが入って作動する仕組みなので、他の給水ポンプより電気代が抑えられるというメリットがあります。

加圧ポンプは、受水槽に溜めた水を各部屋に給水するためのポンプです。
小〜中規模のマンションで用いられています。高置水槽を設置する必要がないため、メンテナンスコストの軽減などの理由で加圧ポンプに切り替えるところも多いようです。

増圧ポンプは水道管から引き込んだ水に圧力を加えて、直接各部屋に給水するためのポンプです。
受水槽や高置水槽を設置する必要がないのがメリットで、中規模のマンションに多く見られます。
メンテナンスコストを軽減できますが、断水や停電で水道が止まってしまった際に、建物内に予備の水がないというデメリットがあります。

【給湯設備】
給湯設備とは、キッチンや洗面、お風呂などに加熱した温かいお湯を供給するための設備です。
給湯設備には「湯沸かし器」「給湯専用ボイラー」「循環ポンプ」などがあります。
高温のお湯を給水するため、給湯設備の配管は膨張に耐えられる素材で作られています。
 
 
・排水設備
台所、洗面所、浴室、洗濯などで生じる「生活雑排水」、トイレの洗浄に使われた「汚水」を下水道に流すための設備です。
排水設備には、主に以下のものがあります。

●排水管
●排水ポンプ・排水槽
●浄化槽

【排水管】
排水管は、生活雑排水や汚水を下水道管まで送り出すための配管です。
腐食を防ぐために「硬質塩化ビニル管」「耐火二層管」などが使用されます。
排水管は以下の3種類です。

1.汚水排水管:トイレの洗浄水(汚水)のみを流す
2.雑排水管:台所、洗面所、浴室、洗濯などで生じる「生活雑排水」を流す
3.雨水排水管:雨水を屋外の下水管に流す

【排水ポンプ・排水槽】
建物の構造などによって排水を自然に下水道管へ流すのが難しい場合には、排水ポンプと排水槽が必要です。
排水を排水槽に溜め、排水ポンプを使うことで下水道に送り出すことが可能になります。
排水槽は建物の地階に設置されることが多く、以下の2種類があります。

1.汚水槽:トイレからの排水専用
2.雑排水槽:生活排水専用

【浄化槽】
浄化槽は、汚水や生活雑排水を微生物の力を利用してきれいにし、公共下水道以外に放流するための設備です。
浄化槽は主に各戸に設置されるもので、川や海に汚れた水を流さないようにして、自然や環境を守るという重要な役割を持っています。

浄化槽には、トイレからの汚水のみを浄化する「単独処理浄化槽」と、台所やお風呂からの生活雑排水と汚水を合わせて浄化できる「合併処理浄化槽」の2種類があります。

平成12年の浄化槽法の改正により、新たに設置する浄化槽は合併処理浄化槽のみとされました。
 
 
・給排水設備の役割
給排水設備には、「人間の健康を守る」という大切な役割があります。
給水設備に不備があって水道管内にサビや異物が発生したり、下水道の水と混ざったりするようなことがあれば、汚染された水を口にすることになりかねません。

また、排水設備が老朽化したり詰まったりしていれば、下水道に汚水が流せなくなってしまい、自宅内が細菌や雑菌などに汚染される恐れもあります。
そのため、給排水設備には定期的な点検とメンテナンスが欠かせないのです。

給排水設備工事について

・給排水設備工事とは
給排水設備工事とは、以下のような設備の新規設置や交換を行う工事のことです。

●キッチン、洗面所、お風呂、トイレなどの住宅設備
●給水管、排水管
●給湯設備

給排水設備工事は、基本的に新築の家を建てる際に行われます。
しかし、リフォームなどのタイミングで検討しなければならないこともあるでしょう。
普段は表に見えない部分の工事であるため、工事費用も高額になる傾向があります。

また、給排水設備は万が一工事に不備があれば生活に大きな影響が出てしまう部分でもあります。
そのため、給排水設備工事には高い精度が求められると言えるでしょう。
戸建ての場合、「上水道工事」と「下水道工事」の2つに分類されます。
 
 
・上水道工事
上水道工事とは、各家庭で蛇口をひねるだけできれいな水が出るようにするための工事です。
主な上水道工事には、「水道管引込工事」「室内配管工事(屋内配管工事)」「修繕工事」があります。

【水道管引込工事】
日本では、水道本管と呼ばれる配水管が道路の下に張り巡らされています。
水道管引込工事とは、道路の下の水道本管から建物の敷地内に給水管を引き、水道メーターを設置する工事のことです。
主に新築の家を建てる際に行われますが、給水管を大きな直径のものに交換する際や、丈夫な素材に変更する際にも行われます。

給水管引込工事は公共工事のため、工事を行うには自治体の許可が必要です。
なお、工事費用は施主の負担となります。

【室内配管工事(屋内配管工事)】
室内配管工事(屋内配管工事)は、水道メーターから敷地内の各水回りの設備(キッチン、お風呂、洗面台、給湯器など)に配管を延ばして接続する工事です。
家を新築するときはもちろん、水回りの位置を変えたり、水回りの設備を追加・撤去したりするリフォームの際にも必要になります。
室内配管工事も水道管引込工事と同じく、自治体の指定を受けた事業者に依頼しなければなりません。

【修繕工事】
給水管、止水栓、水栓などの給水装置の破損を修繕する工事です。
水道管の破損が原因の水漏れや、トイレやキッチンなどの水が止まらない、水質に異常があるなどのケースでは修繕工事が必要になります。
水道法の規定により、水道管修繕工事も自治体指定の事業者しか施工できないとされています。
 
 
・下水道工事
下水道工事は、トイレからの汚水や、キッチンや浴室からの生活雑排水を下水処理場へと運ぶために必要となる配管工事です。
下水道工事は、「屋内排水管工事」と「屋外排水管工事」の2つに分類されます。

【屋内排水管工事】
屋内排水管工事は、家の中から外に対して排水するための配管を設置する工事です。
屋内排水管を設置する際には、「床排水方式」と「壁排水方式」のいずれかを採用する必要があります。
床排水方式は、排水管が床から生えている状態のもので、「施工やメンテナンスが容易」「水漏れを発見しやすい」などが特徴です。

一方の壁排水方式は、排水管が壁の中に埋め込まれているタイプで、排水管が見えないためデザイン性に優れています。
しかし、「水漏れの発見が難しい」「メンテナンスに手間がかかる」などのデメリットもあります。

【屋外排水管工事】
屋外排水管工事は、家の外から下水処理場や川へ排水するための配管を設置する工事です。

屋外排水管には「汚水排水管」「雨水排水管」「雑排水管」の3つがあり、「合流式」または「分流式」のどちらかの方法で排水されます。
分流式は汚水用排水管と雨水用排水管の2つを設置して、汚水は下水処理施設へ、雨水は川や海などに放流する方式です。
川や海の汚染を防ぐことができるため、衛生面や環境面への配慮に優れています。

一方の合流式は、汚水と雨水を1つの排水管で下水処理施設に送る方式です。
排水管の本数を減らすことができるため、コスト削減や工事料の減少につながるでしょう。
ただし、一定の排水量を超えてしまうと汚水が川や海に放流されるため、水質汚染が問題視されています。

他にも、排水管から虫や悪臭が侵入するのを防ぐ「排水トラップ」や「浄化槽」の設置なども下水道工事に含まれます。

給排水設備工事をするタイミング

・水の色などがいつもと違うとき
蛇口をひねって流れ出た水の色がいつもと違うときなどは、給排水設備工事を検討する必要があります。

〈赤っぽい色の水〉
水中にサビや鉄バクテリア、マンガンなどが混入すると赤っぽい色の水が出ることがあります。
これらは給水管の内部が酸化・腐食していることが主な原因です。
以下の基準で赤水の程度を判断できます。

●軽度:久々に開いた水栓から流れる水が赤い、キッチンの流し台や洗面台に残る水滴が赤い
●中度:断水後に赤水が出る
●重度:赤水が常に出る、水中にサビの微粒子が混ざっている

〈青っぽい色の水〉
青っぽい色の水が出る場合、水道水に含まれる塩素によって給湯器などの銅管から「銅」が溶け出している可能性があります。
ただし、水道水に青色がつくほどの銅が溶け出すことはほとんどありません。

青水かどうかは、水を流している状態で確認するのは困難です。
タイルの目地が青くなっていたり、水に浸けたタオルに青い着色があったりすれば青水である可能性が高いでしょう。

〈排水が流れない〉
排水が流れない場合、排水管が破損している可能性があります。
また、流れないだけでなく、異音がしたり屋外の排水ますから水が溢れ出ていたりするようであれば、破損の度合いが深刻である可能性が高いため注意が必要です。
 
 
・給排水設備の更新時期
給排水設備の劣化は目で確認することが難しいものです。
そこで、建物ができてからの経過年数から起こり得るトラブルを想定し、更新時期の目安にするのがおすすめです。

▼築年数ごとに想定されるトラブルと必要な工事

築年数 給水設備 排水設備
5年 給水装置のオーバーホール 排水管の洗浄、排水ポンプの交換
10年 水道メーターの劣化
15年 水道メーターの更新工事 専有部分における漏水
サビによる排水不良
20年 共用部分の配管の更新工事
25年 専有部分における漏水 共用部分の配管の更新工事
30年 専有部分の配管の更新工事 専有部分の配管の更新工事
埋設配管の更新工事

マンションやビルの給水管・排水管の場合、一般的に竣工後10~15年になると大規模な修繕が必要になります。

まとめ

私たちが日常生活を送るために必要不可欠な給排水設備は、定期的にメンテナンスを行わなければなりません。

放置していたり自分で修繕したりすれば、故障などのトラブルになる可能性もあるうえに、かえって修理費用が高額になってしまう可能性もあります。
給排水設備工事は、適切な時期に適切な専門業者に依頼するようにしましょう。

関連記事

あいち水道職人(愛知水道職人) 0120-492-315

あいち水道職人(愛知水道職人) 0120-492-315